よくネットの求人でみかける、パーツモデルのバイト。どのような仕事内容なのか、気になるところだと思います。さらには、パーツモデルの求人の危険性についても見ていきましょう。

1.パーツモデルとはどんな仕事？

パーツモデルのバイトは、手や足、髪などの体の一部分だけを対象にしたモデルを指します。「足の美しさなら、誰にも負けない」など、突出した売りのある女性には適職ともいえるバイトでしょう。

パーツモデルも場合には、顔出しをすることがほとんどないのもメリットのひとつです。あまり目立つことをしたくない人や顔にはあまり自信がない人でも、体の一部分ならバレる心配もほとんどありません。ただ各パーツによほどの美しさがない限り、なかなか仕事が来ないのも本音のところ。「顔にはあまり自信がないから、とりあえずパーツモデルでもしてみようかな」くらいの軽い気持ちでは、バイトとして成立しない厳しい世界です。

日頃のケアはもちろん大切ですが、パーツの美しさは顔と同じで生まれ持ったものが大きいの。そんなことを考えずにパーツモデルのバイトをしようとするのは、一般的な容姿やスタイルなのにモデルを目指すようなもの。パーツモデルのバイトをしたい場合には、まず自分に売りとなる部位があるのかをじっくりと考えてみましょう。家族や友達に聞くと、客観的な意見が出るのでおすすめです。

2.大切な商売道具のパーツはケアが大切

パーツモデルのバイトをすれば、その部分は大切な商売道具です。今までは気にしたことがないような些細なことでも、仕事に支障をきたします。たとえばちょっとしたかすり傷は、今まで放置をしていたでしょう。しかしパーツモデルのバイトでは、そんな小さな傷でもNGなのです。当日現場で、NGを出されて帰らされることもありえます。

そのために、日頃のケアがとても重要です。傷はできてから治療をするのではなく、できる限り作らないように努力をしましょう。手には手袋、足には靴下を履くなどして、傷ができないようにガードをします。また肌荒れに直結するようなことは、避けましょう。たとえば手のパーツモデルの場合、洗い物もしない人も多いのです。するとしてもゴム手袋などでガードをして、手荒れを防ぎます。もちろん保湿クリームを塗る回数も、一般的な女性よりも多くなります。

つまり本格的なパーツモデルになると、日常生活にもかなり影響を及ぼすということ。それが我慢できない人は、パーツモデルには向いていません。かなりプロ意識のいる仕事ということを理解して、応募をするかどうかを決めましょう。

3.パーツモデルの給料は

パーツモデルのバイトは、通常のタレントと同じようにランク分けがあります。大手企業のCMに出るようなパーツモデルだと、1本数百万円などの契約もあるほどです。しかし一般的なパーツモデルのバイトになると、1本数万円いけばいいところでしょう。

パーツモデルの場合、タレントと同じように事務所に所属するのが一般的です。そのためにギャラも事務所を通して、支払われます。事務所の取り分もあるので、実際にもらえる額はさらに少なくなると考えてください。

パーツモデルのバイトは、そう頻繁にありません。まず広告代理店などから依頼がなければ、仕事が発生しないからです。そしてもし依頼があったとしても、自分に声がかかるとは限りません。事務所には複数のパーツモデルが所属しているために、その中でクライアントの条件に合った人を選ぶのです。

手のパーツモデルにしても「張りがある若い人の手がいい」との依頼もあれば、「年を重ねても美しさを保っている手」との依頼もあります。両者の違いは微妙かもしれませんが、高い広告料金を払っているクライアントには重要なこと。そんな依頼に合致をして、初めて仕事が成立するのです。

4.パーツの価値がなくなれば仕事もなくなる

パーツモデルは、手や足など自分の売りとなる部分で勝負するバイトです。そのためにそのパーツのケアは、怠ってはいけません。ただどんなにケアを続けても、加齢による衰えは出てくるもの。年齢を重ねてパーツの魅力が低くなれば、当然ですが需要はなくなってしまいます。パーツモデルのバイトは、若いうちしかできない仕事と考えたほうがいいでしょう。

もちろん中には使用前のパーツモデルとして、シワシワの手が欲しいとの依頼があるかもしれません。しかしそんな仕事は頻繁にないために、きれいでないパーツの人は事務所も必要としていないのです。少しでも長くパーツモデルを続けようと思うならば、日常生活でのケアは欠かせません。

家事や遊びも制限されるために、決して楽ではありません。みんなが海に行くと盛り上がっていても、紫外線はパーツモデルの大敵。日焼け止めでも完全に食い止めることはできないために、パーツモデルをしている人は海には行かないほうが賢明です。そんな生活は嫌だと思う人は、パーツモデルはしないほうがいいでしょう。

5.頻繁に仕事があるわけではない

パーツモデルのバイトをしようと事務所に登録をしても、仕事がないと声がかかりません。一般的にイメージされるファッションモデルでさえなかなか仕事がない人もいるのに、パーツモデルとなるとさらに仕事の数は少なくなります。

基本的には企業の広告などで使うために呼ばれることが多いのですが、手や足の画像や動画が必要になるのはそうはありません。そのためにパーツモデルのバイトだけで生計を立てていくというのは、難しいと考えたほうがいいでしょう。

もちろん超一流のパーツモデルの人たちは、CM1本で数万円をもらえることもあります。しかしそんな人はごく一部の、限られた人たち。一般的なパーツモデルの場合、たとえ仕事は入っても数万円くらいもらえればいいほうでしょう。そのために他にもバイトを持つなどして、収入を確保しなくてはいけません。

ただ他のバイトをしているうちに、大切なパーツのケアが疎かになってしまうこともあるでしょう。とくに体を動かす仕事をしていると、知らないうちに傷ができることはしょっちゅうです。パーツモデルで日常生活に支障をきたすわりには、なかなか稼ぐにも難しい仕事と考えたほうがいいでしょう。

6.偽求人にはご注意を

これまでは、通常のパーツモデルのバイトについて書いてきました。しかしパーツモデルのバイトに応募してみると、とんでもないことになる話もあるので注意が必要です。パーツモデルの求人に応募し面接に行くと、まったく別の話をされるという話をよく聞きます。その求人は女の子を呼ぶための偽物で、実際には風俗やAV出演などの話を持ちかけるのです。数多くあるパーツモデルの求人は、ほとんどがそんな偽求人なのが悲しいところ。

パーツモデルの求人に応募をする前に、まず事務所が信頼できるところなのかをチェックしてみましょう。きちんとした事務所のホームページなら、所属タレントや実勢なども掲載されているはず。事務所の住所もないような求人には応募をしないようにしましょう。

またパーツモデルの求人には、エロ系のものもあります。顔を映さずに、胸やおしりのみなどを映像や画像として使用されるのです。このようなものは、はっきりとアダルトだと記載しているところも多いもの。ただ顔出しなしのパーツモデルといいながら、さらにハードなことを要求されるところもあるので、やはり注意をしたほうがいいでしょう。

パーツモデルのバイトの求人は、怪しいものがたくさんあるのが現状です。しっかりと見極める自信がない場合には、手を出さないほうが無難でしょう。