プロフィール
野口まみ
青森県出身。調理の専門学校を経て上京。現在は都内の知る人ぞ知る有名店でパティシエを務めている。洋菓子の本場、フランスに留学をするため副業を決意。本職が終わった夜から始発まで、ここ『ザイオン』で働くという多忙な生活も、夢のためなら頑張れるとのこと。学生時代は水泳、陸上、ソフトボールなどを本格的に行っていたためスポーツウーマン。体力には自信あり。
このインタビューのポイント!
- 休みなしでも、目標があるから頑張れる!
- なぜこの店を選ぶのか、お客様にも理由がある
- 私じゃないとダメなんだ、って思ってもらいたい
恵比寿、品川エリアで人気の、高級性感エステ『ザイオン 会員制アロマエステ』。繁華街の喧騒から離れていることもあり、落ち着いた環境で働きたいという女性におすすめのお店だ。働いているキャストの年齢は18~30代半ばが中心。客層はやはり高級エステというだけあって、大手企業や会社経営者などの富裕層も多いそう。
体験入店5時間10万円、入店祝い金10万円の20万円保証パックが用意されており、体験時からしっかり稼げる点も見逃せない。
今回取材をさせていただいたのはスラリとした健康体が美しい野口まみさん。昼間は有名店のパティシエとして働き、夜は同店勤務。睡眠はお店の待機所で仮眠を取るだけの日も多い。それでも、お客様に喜んでもらえることや、報酬額の多さもあり、今の状況は全く苦にならないと言う。夢である、フランス留学のために今日もまみさんは頑張っている。
休みなしでも、目標があるから頑張れる!
――まみさんが風俗に入ったきっかけを教えてください。
青森の出身で、製菓を学ぶために専門学校を卒業。その後、東京の焼き菓子が有名なお店に正社員として入社。パティシエ歴は今年で3年目になります。
やはりパティスリーは給料も安いので、上京してひとり暮らしをするのがぎりぎりなのと、この1年以内にフランス留学をしたいので、今年の4月からここで働き始めました。
――フランスはやはりお仕事の一環としてですか?
そうですね。専門学校時代にフランスの姉妹校に行ったことがあるのですが、ものすごく刺激を受けました。語学も学びたいですし、現地に行って、また何か自分なりに技術を吸収してきたいと思っています。
――いいですね。目標額はいくらくらいを考えていますか?
2~300万円は必要ですね。出勤も頑張っているのでたぶん、大丈夫です!
――洋菓子屋さんって夢一杯ですけど、実際は労働環境が厳しいイメージが(汗)
本当にそのとおりです。よほど著名人でない限り、私のような普通のパティシエは薄給だと思います。仕事も朝6時~夜の6時半まで。休みは週に1日だけですから。かなりハードです。
――ひえー。休みが1日しかないし拘束時間も長いし、どうやって掛け持ちをしているんですか?
昼の仕事が終わってから、こちらに出勤して、始発まで働きます。で、ケーキ屋さんに出勤です(笑)。休みはありませんね。
――え、いつ寝るんですか?
このソファで待機中に仮眠してます。
――それだけですか?体力的に大丈夫なんですか?
はい、結構大丈夫ですよ。体力もあるし、1年以内に目標額を貯めるというゴールがあるので逆に集中して頑張れている感じです。
なぜこの店を選ぶのか、お客様にも理由がある
――風俗は初めてですよね。数ある職種からエステを選んだ理由を教えてください。
風俗に抵抗はなかったんですが、何となく「それだけやって終わり」みたいなのはイヤだなと思っていたんです。調べてみたらエステなら、心とカラダにも癒しを与えられるということがわかって、これならやりがいもあるし、面白そうだなと応募しました。
――なるほど。逆にお客様は何を求めてエステを選ぶと思いますか?
やっぱり心身の疲れを取ることと、性の満足、どちらも求めてきていると思います。心身の疲れだけを取りたいなら、もっと本格的なマッサージや整体に行くはずだし、性欲を満たしたいだけなら、ソープやヘルスのほうがいいわけですから。
その時の時間配分こそ、お客様の体調や気分で変わりますが、どちらの技術も必要ですね。
――こちらのお店は高級店のジャンルになりますが、お客様はやはりお金に余裕のある方が多い感じですよね?
紳士的な方ばかりですね。夜景の綺麗なお店でシャンパンとか(笑)。ご自宅に行くのも全く抵抗ありません。
――本職のことは、お客様にお伝えしているんですか?
はい。さすが、みなさん多くの知識をお持ちなので、美味しいお店の情報をくれたり、勉強になるお話をたくさんしてくれるんですよ。
――客層が良いのは働くうえで絶対に重要ですもんね。ちなみに、こちらのお店は、店長も優しそうですよね。
そうなんですよ。スタッフみなさん明るいし、面接に来てお話を聞いたとき、仕事に対する不安が一気に吹き飛びました。何も知らなくても、この人たちなら支えてくれる、、ここなら大丈夫そうって思えました。
――面接でそこまでの安心感があったんですね。
ドライバーの方も含めて、このお店に関わる人、みんな大好きです。
――ちなみに仕事を掛け持ちしたことによって何かメリットはありましたか?
収入は月60万円はもらえているので、給料は本職の3倍になっています。夢が近づいていることはもちろんですが、接客のコミュニケーション力は双方でアップしました。人と話すことが今はとても楽しいんです。
私じゃないとダメなんだ、って思ってもらいたい
――他のキャストさんと会う機会はありますか?
ここが待機場所なので、結構会いますよ。ソファが半円になっているので自然におしゃべりする雰囲気ですね。あとはキャストふたりが接客につく“ダブルキャスト”というコースもあって、そこで仲良くなったりします。みんなかわいくて、性格もいい子ばかりです。
――まみさんは、お客様に接客する際、どんな点に気を使っていますか?
エステの技術も頑張りたいんですが、どうしても本物の技術をもっている子、例えば長年経験のある元エステティシャンには負けると思うんです。だから自分なりにどうしたら気持ちよくなってもらえるか試行錯誤しています。
だからマッサージが上手だね、って技術面で褒められるとすごく嬉しいです。お尻とか太ももの付け根、鼠蹊部(そけいぶ)なんかは、かなり凝っている人が多いんですよ。そこをマッサージして初めて自分が凝っていることに気づく人ばかり。強めの圧で気持ちいいと言っていただけます。
――パティシエが本職だと手の力もありそうですし(笑)。まみさんはやはり、日ごろの疲れを癒してあげたいっていう気持ちが強いんですね。
でも、どういうところが気持ちいいか、どんな力加減がいいかって人によって違うじゃないですか。そこが難しいです。お客様もきっと、口に出して言わない人も多いと思うんですよ。すごく痛いときは言ってくれるかもしれませんが、もっとここがいいとか、なんかイマイチだな、とか、そういうことをわざわざ言わない気がするんです。
――確かに、自分がマッサージを受けていても内心「まぁこんなものか」って思っていることはよくありますね(笑)。それが技術の差なのか、自分の身体の凝りの具合なのかもわからないですが。
そうなんですよ。気軽に思っていることを言ってもらえるよう、コミュニケーションが大事だと痛感しますね。心の中に入り込めたら、もっと技術力も上がるはずだし、満足して帰っていただけるんじゃないかと。
――わずかな時間で心をぐっと掴むのって難しいですよね。次回につなげないといけないし。
たくさんのお店、女の子がたくさんいる中で、何がその方に響くかわからないですから。「野口まみは特別」だと思っていただくために、何ができるかを常に考えています。技術も褒められ、話も弾んだのにリピートしてくれない方もいれば、一方でそこまで満足そうではなかったのに、笑顔でまた来てくれる方もいるんですもん。すごく奥が深いです。
――その通りですね。技術、ルックス、言葉づかい、エッチな空気、時間の過ごし方など、たくさんの要素がある中で優先順位も、求めるレベルもみんな違うんですもんね。いろいろ考えて自分なりの答えは見つかったんでしょうか?
何を優先させるかの答えはずっと出ないと思います。その都度、一人ひとりと向き合って、その方が何を求めているのか毎回見極めていなかないと。
その方の求める完璧なことが出来なくても心に入り込むような、そして帰ったあとも印象に残るような、そんな接客ができるよう毎日が勉強ですね。
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)
- 撮影=Yuki Sakaniwa