プロフィール
トマトなび/スイカグループ
もも
鹿児島県出身。東京に憧れ、就職と同時に上京。大手信販会社に12年勤務するが、母親の体調不良をきっかけに退職。その後、風俗を始めるが、周囲へのアリバイ工作のため派遣社員として勤務もした。現在、風俗2店舗目の同店は4年目で、年齢的にもここを最後にするつもり。親子3代、洋裁をたしなみ、将来は自分で服飾系の店をオープンするのが夢。指名、ブログアクセス数も上位にランクインする人気キャスト。
このインタビューのポイント!
- 時間、収入。満足できる環境は風俗しかなかった
- 男性の性感帯を探す楽しさに目覚めました(笑)
- コツコツとアップするブログは、収入にも指名にもつながる
池袋・新宿に店舗型ファッションヘルスを構える「スイカグループ」は創業20年。働く女性の年齢に合わせて40代まで活躍できるため、慣れ親しんだ環境で長く働くことができる。ここ『トマトなび』は、20代、30代が在籍するお姉さま系ヘルス。池袋駅という繁華街でありながら店舗型なので、身バレを心配する主婦やOLも多数在籍している。
ももさんは、元バリバリのキャリアウーマン。一度退職した後、なかなか条件に合う仕事が見つからなかったそう。そこで時間の融通と収入面を考えて、思い切って風俗入り。何度も葛藤があったが、風俗はもう今回で最後。将来の安定や夢の実現のため、今はできるだけ多く貯金をしたいという。
癒し系の見た目、語り口だが、プレイは責め派。同店の本指名数、ブログアクセスも常に上位に入る彼女の魅力は何なのか。その素顔に迫ってきた。
時間、収入。満足できる環境は風俗しかなかった
――ももさんの経歴をお聞かせいただけますか?
高校を卒業後、就職のタイミングで上京しました。信販会社の事務職として12年勤務したのですが、母親の体調が悪くなってしまって。検査の付き添いなども増えましたし、激務だった仕事との両立は難しく、退職することにしたんです。
――12年とは、かなり頑張ったんですね。
退職後は失業保険をもらいながら転職先を探しました。母の介護と、本業の忙しさで長年自分の時間が持てなかったこともあり、時間の融通が利くことが第一。あとは給料ももちろん重要でした。でも、なかなか正社員で時間の融通を求めるのは難しいですよね。希望条件に合う会社が見つからず、もう風俗しかないのかなと。
――大手企業に長く働いていたということは、お給料もかなり良かったのでは?
そうですね、年収は900万円以上でした。生活レベルは多少下げたとしても、この先お金が必要になることは目に見えていたし、前から風俗という仕事は興味もあったので、思い切って面接に行ってみたんです。
――興味はあったとはいえ、不安だったり、葛藤はなかったですか?
ありました。やっぱり脱ぐのも抵抗があったので、脱がないでいい仕事はないかを調べたくらいです。当時は風俗求人サイトもなく、冊子がメインだったんですよ。全然詳しいこともわからないので、まずはお店に行ってみましたね。
――最初に選んだお店はどんなところだったのでしょう?
家は都内ですが、知り合いに会うのが怖かったので、あえて横浜のヘルスを選びました。
――働いてみていかがでした?イメージと違うところはありました?
やればやっただけ本当にお給料に直結することにやりがいを感じました。あとは、みんな会社帰りに遊びに来ると思っていたのですが、朝からお客さんが来るということに驚きましたね。プレイ内容にも店にも特に不満もなかったです。ただ、普通の仕事ではないので、友達に言えなかったことだけが引っかかっていたくらい。
――そこから、なぜこちらの店へ?
3年間、前の店で働き、ある程度お金が貯まったので、風俗を一旦辞めて昼職で派遣社員をいくつか経験したんです。理由は周囲に話を合わせる口実でもあり、いつか服飾系の仕事もしたいので、派遣先としてアパレル業界を選んだりして情報収集をしていました。で、「風俗は年齢的に、もう最後。一気に稼ごう」と、再度この業界に戻ってきたんです。
男性の性感帯を探す楽しさに目覚めました(笑)
――こちらのお店に面接に来た時のことって覚えていますか?
働いて4年目になりますが、面接していただいた方は今もいらっしゃいます。説明もきっちりしていただいて、安心できました。他の店は1店舗しか知りませんが、こちらのお店は誠実な印象を受けたので、即決でしたね。風俗なのに健全な感じっていうか。信販会社にいたので、そのあたりはきっちり見極められていると思います(笑)。
――私も、「スイカグループ」の取材をいくつかさせていただきましたが、皆さん感じがいいですよね。馴れ馴れしさはなく、でも優しい感じ。
ささいな相談でも親身になってくれるんです。テンションが少し下がっていることを察して、何があったのか聞いてくれることもあるし、あえて何も聞かず、元気が出る言葉をかけてくれることもあります。もちろん、優しいだけでなくルールを破るようなお客様には厳しく対応してくれて。働くうえで心配することは何もありません。
――いいですね。キャストさんとお店の信頼関係が伝わります。逆にお店側から指導、注意されることはありますか?
基本プレイの流れさえ覚えれば働くスタイルは自由なんですけど、お客様アンケートで点数が悪い場合は指導を受けることもあります。
――具体的にどんな指導を受けたのですか?
プレイに集中してトークがおろそかになってしまうことが結構あるんですよ。責めるのが好きなのでついつい……(苦笑)。前のお店がわりとハードで、時間みっちりプレイをするのスタイルだったんで、それが抜けずにいるのかもしれません。
もちろんお客様の反応は見ながら責めているんですけど、本当は会話を楽しみたかったのか、とアンケートで初めて気づいたりします。まだまだ勉強ですね。
――トークを忘れるほど責めるんですか(笑)。かなり癒し系に見えるので、ちょっと信じられないですね。
この業界に入ってから下半身以外に性感帯があるということを知ったんですよ。男の人が乳首に感じるなんて最初は驚きました。人によっていろいろな性感帯があるので、それを探りながら気持ちよくなっていたただく顔を見るのが好きなんですよね。
――待機などで、キャストさんとの接点はありますか?
ここは部屋数が6つで、部屋数以上の出勤数がいた場合は集団待機になりますが、だいたい部屋待機です。集団待機といってもひとりの時もあるし、いても少人数です。出勤時にはその待機室に行くので、他の子と会うこともありますが、優しい子ばかりですよ。お姉さま系のお店なので、みんな同年代。20代後半から30代が中心ですね。
コツコツとアップするブログは、収入にも指名にもつながる
――現在の出勤ペースと収入を教えていただけますか?
週5日、早番で9時~17時の出勤です。お給料は月に60万円くらいですね。月30万円はコンスタントに貯金できています。
出勤曜日は固定にしていますが、予定があるときはもちろんお休みするので、ストレスはありませんね。
――本来の目的であった時間の融通も収入も条件どおりですね。昼職と同じような時間帯も、会社勤めが長かった方には働きやすそう。
はい。家族や友人には今も派遣社員で働いている、ということにしているので、この時間帯にしました。
――ももさんは、先月のブログアクセスランキング1位でしたよね。何か工夫されていることはありますか?
実は入店当時、ブログ(写メ日記)は書いていなかったんですよ。強制はされませんが「書いてみたら?」というアドバイスはスタッフさんから受けていました。
いざ書いてみたらやはり反応があったんですよ。それから、できるだけ書くようにしました。この店のいいところは、こうした頑張りも直接報酬につなげてくれるということなんです。
――ブログのアップが直接報酬につながるのですか?
そうなんです。アップ1件につき150円、1日6件分までお金がもらえるんですよ。お店から指示されて面倒がって書くのではなく、自ら楽しんで書くのでは、相手に伝わる度合いも全然違うと思うんですよ。
――最大で1日900円ですね。額にすればわずかかもしれませんが、やったことが収入につながるし、指名にも返ってくるなら絶対やったほうがいいですよね。
やっぱりモチベーションがあがります!
――ブログアップで収入もモチベーションもアップ!それは素晴らしい(笑)。最後の質問になりますが、本指名ランキングも上位のももさんが、接客で意識していることを教えていただけますか?
目を見ること。何を求めているか、言葉だけでなく目を見て確認します。あとは服の着脱をサポートをすること。当たり前のことかもしれませんが、靴下までお手伝いをすると「ここまでしてくれるの?」と驚かれることもあるんですよ。
性的な欲求だけでなく、悩みを聞いてほしかったり、ただ優しさを求めて来る方もいます。わざわざ高いお金を払って会いに来ていただけるのですから、私という存在が、何か少しでもお役に立てればと思っています。そして、最後は笑顔でお帰りいただけたら嬉しいです。
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)
- 撮影=伊藤メイ子