プロフィール
黒沢
福岡出身。好きなものは、芋焼酎とプロテイン。趣味は、筋トレと旅行。旅行と言っても目的地だけ決めて行き当たりばったり、観光地巡りよりも歌謡曲がガンガン流れているような居酒屋でくつろぐのが楽しみとのこと。
このインタビューのポイント！
- 出稼ぎは知人バレの心配がなく、メリハリをもって働ける
- リアルなコミュニティで評判な『Club夢』の採用率と稼ぎ具合
- まめな店長に支えられて、目指すは25歳までに1千万円
当日の気温は30度超え。少し歩くだけで玉のような汗がふき出し、ただ暑いと思うばかりだった。お店に着くと、お相手の黒沢さんがにっこり笑顔でごあいさつ。続けて「暑くないですか？ ジャケットお預かりします。エアコンの温度下げましょうか？」と笑顔で言われると、こちらもにっこり。
聞けば、黒沢さんはかなりの努力家で、さらにこの笑顔と気遣いがあれば、指名を稼げるのもうなずける。「女の武器は涙ではなく、笑顔だ」と誰が言ったか忘れたが、彼女の笑顔を見てそう思った。
出稼ぎは知人バレの心配がなく、メリハリをもって働ける
――「黒沢さん」という名前は、誰が決めたんですか？ 源氏名が苗字って珍しいですよね。
店長です。何で「黒沢」なんでしょうかね？ 自分で選べるんですけど、私は特に思い浮かばなかったので店長から「じゃあ、“黒沢ちゃん”にしよう」って。お客さんには、「呼びにくい。気持ちに一枚壁があるみたい」って言われてます（笑）。
――風俗業界に入ったきっかけを教えてください。
地元の福岡で、化粧品の販売員やパチンコの店員として働いていたんですが、あんまり稼げない。だから、ブランド品を買ったり、美容院やエステ店に行ったりしようとするとお金が足りなくて、それでですね。最初は、九州や中国地方に出稼ぎで働いていました。
――風俗業界に入る前にどんなイメージをもっていましたか？
ボーイさんや店長って、輩なんだろうなって思ってました。『闇金ウシジマくん』のイメージが強かったんですよ（笑）。でも、実際は、そうではないですね。皆さん、やさしいです。
――風俗業界で戸惑いはありませんでしたか？
最初がマットヘルスのお店だったんです。いきなりハードスタートだったんで、「こんなもんだんだ」っていう感じですね。デリヘル店で働いたこともあるんですけど、マットプレイを経験してるから、こちらも「こんなもんなんだ」っていう感覚で大変ではなかったです。
――吉原のソープ店を選んだのはどうしてですか？
「ダラダラ過ごして、気が付いたら、この年齢まで働いてた」っていうふうにはなりたくないので、風俗で働くのは25歳までって決めてます。それで、どうせやるなら日本一の所で頑張ろうと思って吉原に来ました。
地方から吉原への出稼ぎなら知人バレの心配がないし、方言でお客さんの印象は1割、2割増し（笑）。それに、メリハリが付きます。地元に帰れば黒沢ちゃんの影が一切消えて、オフの自分を作れるからバランスを保ちやすいんです。
リアルなコミュニティで評判な『Club夢』の採用率と稼ぎ具合
――『Club夢』を選んだ理由は？
今はジムに通って体重を落としたんですけど、入店前はもっとあったんで、採用されるかどうか心配だったんですよ。それに、入店できても稼げるかどうか不安もあって。
でも、このお店は出稼ぎ仲間の間で、「採用率がほぼ100%、ルックスや年齢を気にせずに結構稼げる」って評判でした。出稼ぎをしていると、先々の出稼ぎ仲間と情報交換ができるんです。ネットの掲示板とかではなく、もう「リアル」のコミュニティですね。
――ブログには、プロテインを飲んで、パーソナルトレーナー付きのジムに通ってると書いてありましたね。
ジムには週4くらい通っています。入店したてのころは、結構指名をいただいていたんですが、次第に減ってしまったんです。「お店にばかり頼っていても稼げない。だったら自分で努力しなきゃ」と思って、ジムでトレーニングを始めました。そしたら、お客さんが戻ってきたんです。このお店は、頑張ったら頑張った分だけ、お客さんが戻ってくるんだなって思います。
――こちらのお店の勤怠管理について教えてください。
勤怠は自由ですね。私は、3か月くらい働いて、2、3週間お休みをいただくようなサイクルを1年くらいしてるんですけど、お店からは何にも言われないです。出勤の連絡や、地元からこちらから戻ってくるときは、店長にLINEで「明日からまたこっちに来ます」って送ると、「ペコッ」て描かれたスタンプが返ってきます（笑）。
まめな店長に支えられて、目指すは25歳までに1千万円
――ストレスや悩みはどうしてますか？ 在籍の女の子同士で話すことはありますか？
お互いに良くないかなって思うので、在籍の子には相談しないですね。どちらかと言うと、私は悩みをあんまり抱えないのかもしれないです。その日のお給料をATMに全額入金して残高を見たら、「よし、もういいや。忘れよう」ってなりますから（笑）。
それに、嫌なことがあると私、顔に出るみたいで、店長から「どうしたの？」って声掛けされるから、すぐに相談できますし。
――店長さんは、いろいろ気遣ってくれるんですね。
ここの店長さんは、女の子ひとりひとりをよく見てくれるんですよ。例えば、指名数が落ちていたら、「写真を変えてみようか」「こういう服を着てみたら」って提案してくれますし、吉原の住まいも負担にならないようにって安いウイークリーマンションを紹介してもらいました。とても面倒見のいい方です。
――業界入りを考えている女性にアドバイスをお願いします。
ホームページの写真を見ても、どの程度編集しているのかわりませんよね。「みんなかわいい。無理だ」「自分のレベルで働けるのかな」って不安になるかもしれませんが、『Club夢』は本人のやる気を重視するお店だと思います。風俗業界だからいろいろ考えるところがあるでしょうけど、いざ働いてみたら、店長さんもスタッフさんもやさしいし、案外働きやすいかもしれないです。
あとは、初めに稼いだお金は散財せず、しっかり貯めていたほうがいいと思います（笑）。新人期間が一番稼げるってみんな言いますから。
――将来の目標は？
吉原のソープで25歳までに1千万円貯めて、業界を卒業したいです。そして、地元に戻って、高級ミニバンをディーラーからキャッシュで買う。それに乗って、友達と旅行に行きたいですね。
- 取材・文＝みけお
