プロフィール
clubさくら 日本橋店/スピードグループ
てる
大阪府出身。高校卒業後、保育士免許を取得するため短大に入学するが自分には合わないと感じ、間もなく退学予定。複雑な家庭環境で、育ての親は祖父母。二十歳を前に「お世話になった両親(祖父母)に、贅沢な時間をプレゼントしたい」と思い、風俗入りを決意。趣味はカラオケ。暇さえあれば友達を誘い歌っているそう。
このインタビューのポイント!
- 偶然見つけた、“体型や容姿を問わない店”
- キャスト一人ひとりをしっかり見てくれている安心感
- 感謝の気持ちをメッセージに託して
大阪で素人女性系のホテルヘルスとして名高い「エコグループ」。そのなかでも『clubさくら日本橋店』は、風俗激戦区ともいわれる地域で「エリアNo.1コスパ」を謳うホテルヘルスだ。大手ならではの集客力で、安定した客入りが見込めるだけでなく、「激安プライスでいい子と遊べる」と、足繁く通うリピーターも後を絶たないという。
今回、お話をお聞きしたのは、19歳のてるさん。家庭の事情で生みの親とは離ればなれ。両親代わりに自分を育ててくれたのは、祖父母だった。「ずっと忙しく子育てをしていた両親(祖父母)に、親孝行がしたい」。そのための資金を稼ごうと、風俗入りを決意。
風俗といえば、細身しか採用してもらえないと思っていたそうだが、「容姿不問」という同店の求人広告を見て応募。スタッフ、キャスト、お客様、すべてに恵まれており「この店が大好き!」と満面の笑顔で語ってくれた。
偶然見つけた、“体型や容姿を問わない店”
――てるさんはまだ19歳ということですが、この仕事は専業ですか?
はい、ここ一本でやっています。というか実はまだ学生でなんですが、もう退学するつもりです(笑)。保育士になりたくて短大に通っていたのですが、「私に人の命を救えるのか?」と考え始めたら、怖くなってきて。目標を見失ったなか、学校に通っていても意味がないので、辞めることにしました。
――なぜ、風俗の世界に飛び込もうと思ったんですか?
友達が、高校卒業後、風俗で働いていたんです。その子にいろいろ話を聞いているうちに「どんなんやろ?」っていう好奇心で、経験してみたくなりました。全然抵抗はなかったです。
――好奇心とは、すごい理由ですね。とはいえ、お金を稼ぐ目的がないと働かないとは思うのですが。
ひとり暮らしをしたいので、そのための貯金と、親孝行をしたくて。複雑な事情で、祖父母が両親がわりになり、私を育ててくれたんです。とても可愛がってもらい、欲しいものは何でも買ってくれました。でも、私ももうすぐ成人。長年ゆっくり過ごす時間がなかった祖父母にふたりだけで過ごす時間をプレゼントしたいんですよ。おいしいレストランの食事とか、旅行とか。今まで大変だった分、たくさん贅沢して欲しいって思います。
――いい子に育ったなぁ、感動しました。で、このお店を選んだポイントは何だったのでしょう?
こういう仕事って、痩せてる子しかダメだと思っていたのですが、ここのお店はぽっちゃりでもOKで。容姿も関係無しと書いてあったので連絡してみました。
――たしかに、容姿は不問で、募集年齢も幅広いですしね。では、ここのお店がはじめて経験する風俗店ですか?
いえ。ここは3ヵ月ですけど、実は風俗歴は半年くらいです。ちょこちょこほかのお店で働いてみたりしたんですけど、なんか合わなくって……。
――合わないというと?
スタッフさんや、働いている女の子の雰囲気が悪かったり。あとは、めっちゃ頑張ってもお客様がゼロの日があったりして。自分のやり方が悪かったのかもしれないけど、そういうのもどうしたらいいかわからへんし。
――きちんと稼ぐためのアドバイスをくれなかったんですね。こちらのお店の面接は、どんな感じでしたか?
スタッフさんがすごく優しいし、楽しい会話でリラックスさせてくれたので、とても気が楽になりました。他のお店の面接も別に悪かったわけじゃないけど、「いかにも仕事」という対応で、なんだかよそよそしい感じがしたんです。ここなら働きやすそうと思い、即決しましたね。
キャスト一人ひとりをしっかり見てくれている安心感
――では、お仕事内容について教えてください。てるさんは現在、どんなペースで出勤されているのでしょう?
日曜日はお店自体が定休日なのですが、それ以外は毎日ですね。月曜日から土曜日、オープン~ラストで出勤しちゃってます(笑)。朝10時から24時までですね。もう「ずっと、ここにいたい!」って思うくらい、お店にいることが楽しくって。
――そこまで仕事を楽しめているなんて素敵。接客人数は1日に何名くらいになりますか?
最高で6人くらいかな?日給にすると2万5000円~3万5000円です。勤務時間によって少ない日は1~2人で1万円、なんていうこともありましたけど、ゼロということはないですね。月にすると40~50万円くらいにはなります。
――こちらは激安店で売っていますよね。ぶっちゃけ客層があまり良くないのでは、というイメージがどうしてもあるのですが、実際はいかがですか?
それが、驚くほどお客様はいい人ばかりなんです。優しいし、褒めてくれるし。私、褒められると嬉しくなっちゃうんですよ(笑)。「癒し系だね」とか「えくぼが可愛い」なんて言ってもらえると、張り切っちゃいます。
――うんうん、ずっとニコニコしてるし、話も面白いし、きっとお客様も一緒に過ごす時間が楽しいと思いますよ。
やっぱりスタッフさんや女の子の接客が良いと、客層も自然と良くなるんじゃないかなと思います。お客様から聞いたのですが、価格が安いのに「楽しかった、また来たい!」と感じるようなお店って、なかなかないみたいで。女の子たちもみんなお店が好きだから、接客も頑張ってると思うんですよね。いい子ばっかり。そういうお店で、なかなか悪いことってできないじゃないですか?
――てるさんから見ても、お客様に対するスタッフさんの対応は好印象だな、って感じます?
電話応対しかわからないですけど、お客様のちょっとした要望や好みからすぐに合う子を紹介しています。その紹介の仕方が、嘘はなく的確で、うまい!「ほんなら、その子でお願い」ってすぐに言いたくなるような(笑)。ほかの子を紹介するのを横で聞いていても「そうそう、たしかに!」って思うんですよ。よく見てるなぁ、って感心します。
――きちんと一人ひとりを見てくれてるのが伝わりますね。
そうなんです。スタッフさんに冗談で「私と結婚して」って言うと「絶対お前だけは無理や!」って言われるような仲ですけど(笑)、お客様に私を紹介してくれるときは、私のいいところをたくさんアピールしてくれるんです。ムフフ……内心はそう思ってるんや、とニヤニヤ(笑)
――あはは。毒舌の冗談も、もはや照れ隠しのように感じるわけですね。
やっぱり誉め言葉って嬉しいですよね。スタッフさんが紹介した私のイメージが、お客様の頭のなかにインプットされるみたいで「スタッフの人がめっちゃ元気で癒されるって言うてたわ、ほんま、そのとおりやな!」って言ってもらえるんです。
感謝の気持ちをメッセージに託して
――てるさんが、接客中に気をつけていることはありますか?
言葉遣いですかね。最初はきちんと敬語を使うことは意識しています。プレイ中は甘えたり、くだけた言葉遣いもしますけど。あとはお客様に名刺を渡して、感謝の気持ちを伝えるようにしています。
――名刺に何かメッセージを添えたり?
はい、名刺の裏に書いています。書きたいことはたくさんあるので、結構長文になっちゃいますね(笑)。プレイが終わってお客様が身支度されているときに、今日のお礼や楽しかったエピソードをまとめて。帰り際に「ありがとうございました」ってお渡ししています。
――もらったお客様は、さぞかし喜ぶのではないですか?
もしかして、帰り道で捨てられることもあるかもしれないけど、その時だけでも「ありがとう!」って喜んでもらえることが、やりがいにつながっています。
――こちらのお店は、集団待機ですよね。個室のほうがいい、なんてことは感じませんか?
それは全くないですね。待機中も、めちゃくちゃ楽しいです。なんだか修学旅行のバスの中みたいなんですよ。さっきまでこっちの子と話していたら、次は場所を移動して、別の子と話す、みたいな(笑)
――でも年齢が結構離れていたりしますよね?話は合いますか?
もちろん自分の世界に入りたい人もいるので、無理して話をしなくても全然問題ないです。自由に過ごしていますよ。年上のお姉さんもたくさんいますけど、年齢は関係なく仲がいいです。この前、プチドッキリで「お店を辞めることになった」って言ったら泣かれて(笑)。すぐにウソって言いましたけど、まさかそんなに悲しんでもらえるとは思わなくて。もう本当にみんな大好き!(笑)
――その光景が想像つきます。本当にいい雰囲気のなかで働けているんですね。
この仕事を始めるきっかけになった風俗嬢の友達に「このお店がすごくいい」って紹介したら、その子も入店。今も在籍しています。ソープで働いているから、絶対そっちのほうが稼げるはずなのに、掛け持ちで働いてるんですよ。合わないと思ったら、すぐに辞める子だから、この店がよほど楽しいんじゃないかな。
――てるさんも、そのお友達も、いい店に出会えてラッキーでしたね。 もちろん、この先、目標額が貯まるまで、大好きなこのお店で頑張る予定ですよね。
はい。でも、目標額が達成しても、続けたくなっちゃってます(笑)。いい人たちに囲まれていて、楽しく仕事ができて、お給料もたくさんもらえて。
この仕事をして、今まで以上に人が好きになりました。お客様とは密着することで通じ合えるし、スタッフさんはいつも温かく見守ってくれるし、女の子たちと話すと元気になる。自然体の自分で、みんなに元気を還元できたらいいな、って思います!
編集後記
「てるちゃん、めっちゃかわいい!」と思わず慣れない大阪弁で言ってしまいそうなお茶目な女の子。両親がわりに育ててくれたおじいいちゃん、おばあちゃんが大好きで「自分たちの子供を育てたあと、私も育てることになって、ずっと休む暇もなかった」と、しみじみ語ってくれました。稼いだお金で親孝行をしたいと今日も頑張る優しいてるちゃん!応援してるでぇ!
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)