
プロフィール

黒川かなえ
兵庫県出身。入店2週間。奨学金返済のために風俗で働き始めた。前職は携帯電話ショップの店員で、現在はコールセンターに勤務中の兼業キャスト。趣味はカフェ巡りとビジネス書を読むこと。最近読んで一番面白かった本は、堀江貴文の「多動力」。
このインタビューのポイント!
- 人あたりの良さを活かして、初めての高級店へ
- 年内卒業を目標に稼ぎたい!
- 高級店ならではの客層と待遇に大満足
奨学金返済に起業資金、お金の悩みを解決するために高級店へ

――かなえさんは入店されてまだ2週間だそうですね。以前はどんなお仕事をされていたのですか?
前職では携帯電話ショップで店長をしていました。ただ、その当時も兼業でホテヘルやデリヘルで働いていたことがあります。長期ではなく2~3カ月程度なので、そんなに経験値は高くないんですけどね。
――現在はこちらのお店で風俗専業で働かれているのですか?
いえ、コールセンターに勤務しながらの兼業になります。どちらかと言えば生活基盤はそちらが主軸ですね。東京にひとり暮らしをしていて、今は兵庫の実家に戻ったのもあるのですが、家族に知られないように昼の時間帯中心で働いています。
――なぜ風俗で働こうと思われたのでしょうか。
生活費や将来に向けて、金銭的な理由で始めました。奨学金の残りが120万円ほどありまして、それを返済するのが一番の目的です。
――その額であれば、そこまで長く掛からずに貯めることが出来そうですよね。
はい。それで返済にプラスして、将来の目標のための資金作りとして稼いでおこうとも考えています。
――どういった目標があるのか聞いても宜しいですか?
人材の育成やコンサルタントを行う会社を起業したいんです。私、趣味は読書と言ってるんですが、小説はほとんど読まずビジネス書ばかり読んでいます。実は投資もしてるんですよ。
――どうりで言葉遣いや口調が非常に理知的だと思いました。才女じゃないですか。この仕事以外でもかなり稼いでいそうな。
でも風俗の世界に興味があったことも事実ですね。投資での失敗経験もあるので、負けた分は出勤で取り戻しています(笑)。今は今で楽しみながら働けていますよ。
年内で卒業するため密度濃く働きたい

――今はどのくらいのペースで出勤されているのですか?
1日の平均給与はだいたい6万円ほどになりますね。
――出勤は主に昼間がメインだそうですが、お昼だけでもそんなに稼げるものなのですか?
そうですね。今のところお給料ゼロで帰る日は無いです。ただ、自分としては月100万円くらいが目標なので、もう少し出勤数を増やして金額を上げていきたいですね。
――100万円!でも、確かにもう少し出勤ペースを上げれば不可能ではないですよね。
本音を言えば、私はこの仕事はスパっと貯めてスパっと辞めたいと考えてるんです。早く起業もしたいので、できれば年内で卒業したくて。目標を持って、なるべく密度の濃い働き方をしていきたいですね。
――かなえさんの潔さには頭が下がります。でも、そんな方だからこそお店選びはかなり慎重だったのでは?
そうかもしれませんね。私の中でチェックポイントがいくつかあって、このお店はそこがクリアされていたので安心して入店できた部分はあります。
――どういったところを見られていたのでしょうか。
まず、ホームページが凄く凝っていたのと同時に、求人の文章も良いなと感じました。それと面接に来た時に事務所がとても綺麗で、スタッフさんの服装にも清潔感があったところ。信頼できそうな身なりだなって思いました。
――スタッフさんの第一印象も大事な要素の一つですよね。実際にお話されてみた感じはいかがでしたか?
女性に対してとても気遣いのある方たちだな、と。しっかりしていて優しさがあるんですよ。私は体がそんなに強い方ではないのですが、そのことをスタッフさんに事前に告げておいたら、常に体調のことを考えて対応してくださって……。
――今もスタッフさんとはコミュニケーションも頻繁に取っていますか?
そうですね。何かあればすぐ相談できるような関係性です。お客様を積極的につけてくださったりするので、自分も頑張ろうという気持ちになれるんですよ。写メ日記も以前のお店ではぜんぜんアップしなかったんですよ。それが、ここではちゃんと書いて営業に繋げられるように努力しようと思った。それは、スタッフさんの一生懸命さが伝わってきているからですね。
高級店で働けるとは思っていなかった

――かなえさんが感じているこのお店の長所を教えてもらえますか?
居心地の良さですね。ここの待機所は完全個室では無いのですが、大きなソファーのある広くて綺麗な部屋なんですよ。他のキャストさん同士で気を使うこともないし、ここだけの話、少しの待機時間でも熟睡できるくらい(笑)
――そんなに居心地がいいんですね(笑)
他のお店では車内待機とかカフェ待機なんてこともありますしね。私自身、こんなに過ごしやすい待機所は初めてでビックリしてます。車待機はしたことがありますが、車酔いしちゃうこともありましたから。
――お客様はどういった方が多いのですか?
一概には言えませんが、出張で各地方から大阪に来られるサラリーマンが多いように思います。高級店だからか、お客様もどこか洗練された感じがしますね。それにお店を初回利用時には、スタッフさんが直接会って誓約書にサインしてもらっているんです。だから、新規のお客様でもマナーの良い方ばかりですね。
――客層が良いお店なんですね。
呼ばれる場所も高そうなビジネスホテルだったり、ご自宅の場合もタワーマンションで驚くほど豪華なんですよ。エントランスにコンシェルジュが居たりして、最初は無駄に緊張しちゃいました。
――それは凄いですね!さすが高級店のお客様。
最近ようやくタワーマンションにスムーズに入れるようになりましたよ(笑)。それにどんなに近い接客場所でも、車で送迎してもらえるのも嬉しいです。サービス内容も85分のコースが中心。ゆったり接客ができるのも良いところですね。恋人感覚を大切にできるお店だと思います。
――いかにも仕事っぽい流れ作業ではなく、人と人が向き合えるサービス。人材育成の起業を目標にしている、かなえさんに向いたお店だったと言えるのでは?
そうなんですよ。自分が高級店で働けるなんて思っていなかったのですが、勇気を出して応募してみて本当に良かったです。
――せっかくなので、高級店で受け入れられるためのコツを教えてもらえますか?
見た目よりも、まずは笑顔。愛嬌があれば大丈夫だと思います。何よりも「お客様に楽しんでいただく」という気持ちを持っていることが大切ではないでしょうか。
編集後記
2019年4月にオープンしたばかりの『Miss.Chloe(ミス・クロエ)』。1日1本からでもOKという自由な出勤スタイルや抜群の好待遇。客層や出張先も洗練されており、まさに高級店ならではの魅力が満載のお店です。今回お話を伺った「黒川かなえさん」は、入店2週間という新人キャストさん。奨学金の返済、そして将来の起業のために風俗で働くことを決意。短期集中でお金を貯めて、年内にはスッパリと辞めたいというしっかりしたビジョンをお持ちの才女でした!
- 取材=藤原リョウコ
- 文=もちづき千代子(@kyan__tama)