
プロフィール

ルイ
東京都出身。大学を卒業後、アパレルメーカーに就職。東京で4年勤め、転勤で大阪へ。結婚経験ありで、現在はフリー。風俗入りのきっかけは、たまたま観たバーレスクのショー。美しく、妖艶な「女性らしさ」に衝撃を受け、「女性らしさを表現できる仕事」である、風俗の世界に興味を持つ。ちょうど、マイホームのローン返済と、自身が病気になり治療費がかさんでいたこともあり、広告で見かけた同店へ応募した。プライベートでハマっていることは料理で、出勤時は手作り弁当を持参。元々現代アートや絵画に興味があり、海外旅行も大好き。近い将来、フランスをゆっくり旅してみたいそう。
このインタビューのポイント!
- 40歳目前で初めての風俗。無理に痴女を演じる必要はない。
- 奉仕はプレゼントと同じ。もらうより与える幸せ。
- 誰にも言えないフェチ。全てをさらけ出してもらえる存在でいたい。
金銭面での安心と「女性を表現できる場」を求め、風俗へ。

――ルイさんは、まさにM性感のイメージそのものですね。いつこちらに入店されたのでしょうか?
1年ほど前です。それまではアパレル会社に長く勤めていました。東京出身なのですが、大阪に転勤。その後、結婚、離婚を経験しましたが、そのまま居心地が良くて大阪に住んでいるんです。
――なぜ風俗のお仕事を始めたのですか?
大きくふたつあって、金銭的な魅力と、仕事への興味です。金銭面は、マイホームのローンがあって、それの返済と、子宮系の病気をしてしまい、その治療費の工面です。もう病気は治ったのですが、医療保険の対象外でずいぶんとお金がかかってしまって。
――今はそのアパレル会社と兼業なのですか?
いえ、今はここだけです。結婚をしていた時に、専業主婦になり、会社を退職していたんですよ。再び戻ることも考えたのですが、一般の会社勤めではローンの返済が大変だし、今後また何か病気でお金がかかるかもしれない、と思っていた時に、たまたま観に行ったバーレスクのショーが、私の価値観を大きく変えたんです。
――バーレスクは演劇のひとつですよね。どんな価値観に変わったのですか?
あまりにもそのショーに出てくる女性が美しくて、衝撃を受けたんです。仕草、握手をしたときの柔らかさ、香水の匂い。それまでどちらかというと見た目もボーイッシュで性格もサバサバしていた私ですが「女性で生まれてきたのであれば、女性をもっと表現していこう」と思ったんですよ。
――ルイさんが元々ボーイッシュだったなんて想像もつきませんね。
髪の毛も自分でカットしていたこともあるくらい(笑)。そこで「女性らしさを表現できる仕事」、風俗に興味を持ったんですよ。求人広告を見ると、お給料も高額だし、年齢が高めでもできるジャンルはあるんだな、って。
――すごい流れですね~!では求人広告で『梅田秘密倶楽部』を知ったのですね。
はい。何の知識もなかったのですが、広告が大きく出ていたことと、プレイ内容が「責められないソフトサービス」だと書いてあったので、ここに決めました。自分が責められることがイヤ、という理由ではなく、人にいろいろしてあげることが好き。プレゼントと同じで、自分がもらうより、あの人に何あげようかな、って考えるほうがわくわくしませんか?
誰にも言えない性癖を優しく包み込む時間。

――元々M性感というジャンルはご存じでしたか?
まったく知りませんでした。でも入店してプレイ内容を聞いたら「あれ、なんかこれ若い頃にやったことがあるぞ」と(笑)
――前立腺とか?
そうなんです。大学時代の彼が、ある時「自分も前立腺を開発してほしい。女性のような快楽を味わってみたい」と言ってきたんですよ。どういう意味かというと、男性の射精って一瞬で、あとは賢者モード。一方、女性は中イキすれば、長い余韻が続きます。その彼も、ドライオーガズムのような感覚を味わってみたかったみたいで。
――それをお願いしてきたということは、元々ルイさんにSっ気があったとか?
いやいや、全然です。もちろんたまに責めるとかはありましたけど、ごく一般的だったと思います。でも、彼は今までの彼女にも言えず、私にだけそのお願いをしてきたんです。それはそれで嬉しくて、応えようと努力はしましたね。
――過去にプライベートで経験をしていたとはいえ、お店で痴女を演じるのは難しくないですか?
無理やり痴女になろうとするから難しいだけで「男の人を抱く」って考えれば何も難しくないんですよ。だいたいの女性は「男性に抱かれる」ことが多いじゃないですか。彼氏が優しく導いてくれたり、時には野性的になったり。それと同じですよ。
――男を抱く!確かに、そのニュアンスってM性感の本質なのかもしれません。
言葉責めも同じですよね。ちょっといたずらっぽくエッチな言葉を言って、相手が喜べばそれでOKなんです。もちろん、お客様にはもっと激しい言葉で罵ってほしい人もいれば、あるパーツに興奮して、ひとりでオナニーをする人もいます。
重要なのは、その方が安心して全てをさらけ出せるか。奥さんにも彼女にも言えないことを自分にだけは言ってくれるなんて、本当に幸せなことです。
――ルイさんに会ったら、もう離れられないかも(笑)
正直、すっごい難しい方も来ますね。でも、自分が無理することもないですよ。いつでも私が甘えさせてあげる、という感覚で大丈夫です。
働くみんなが「幸せな空間」を作る意識。

――現在の出勤ペースとお給料を教えていただけますか・
週4、5日の出勤で時間は朝8時半~18時半。お給料は1日4万円前後です。
――朝の出勤なんですか。イメージと違いますね~。
そうなんですよね。女の子が少ないからという理由で朝にしたのですが、自分でも朝のイメージではないと思うで、そろそろ夜にしようかなと(笑)。出勤時間は自分で選べます。
――このお店で気に入ってる点はどこですか?
スタッフさんが優しい。何かあっても、何もなくても、常にサポートしてくれます。なかなかこの仕事の話って人に相談できないじゃないですか。家に持ち帰らなくても、このお店だけで解決できるのがいいですね。
あとは女の子。みんな優しいんです。複数プレイで会うと、刺激をもらえるし励みになります。
――それは技術的な面で?
直接的な技術というよりも、接客の仕方や、自分の見せ方ですね。お客様が満足して帰れるように、振る舞うこともそうですし、身だしなみ、体型管理も気を付けているんだなって感じます。あとは、みんな共通しているのが「幸せな空間」を作り上げようとしていること。優しくて「人好き」の女の子ばかりです。
――そうそう、以前お話を聞いたキャストさんも、働いている女性が皆さん優しい、っておっしゃっていました。気遣いができるからこそ、このお仕事で成功し、楽しく感じるのでしょうね。
性癖ってすごくデリケートな部分。口にしてしまったら、奥さんやパートナーとの関係性も崩れてしまう可能性だってあるわけです。それを頼って来てくれるのですから、人生の味方になりたいなって思うんですよね。
――頼られること、人の力になれる、って喜びを感じますよね
本当に難しい仕事ではないので、そう感じられる人は、みんなこのお仕事に向いていると思います。一回で数万円も払って来てくれるわけで、しかもその場で消えてしまうお金。だったら価値のあるものにしなくてはならないし、値段以上の価値を提供したいですね。
――ルイさんのお話を聞いているだけで、人柄や仕事のやりがいも伝わりました。だからお店も、人気店として君臨し続けているのでしょうね。
言霊ってあるんですよね。例えば遅刻をした時「遅れてごめんね」でなくて、「待っててくれたの?ありがとう!」。前向きな言葉を使うことで、自分も周りも幸せになれるじゃないですか。
秘密倶楽部、そして私を通じて、たくさんの男性に幸せな気持ちになってもらえたら嬉しいです。

編集後記
大阪を代表する超有名M性感といえば「秘密倶楽部グループ」。大阪では8店舗を構え、芸能人も隠れて利用する老舗の人気店です。『梅田秘密倶楽部』のルイさんは黒髪が美しく、女性の私から見ても、色っぽい雰囲気。しかし、以前はボーイッシュで、常にショートカット。たまたま観に行ったバーレスクのショーで「女性らしくなりたい、女性であることをもっと表現したい」と思い、風俗の仕事を始めたのだとか。ルックスも魅力的なルイさんですが、内面も素敵で、すべてがプラス思考。M性感というジャンルだけに、キツイ言葉責めを求める方や、特殊な性癖を持っている方もいるそうですが、一番大切なのは「その方の全てを受け入れ、優しく包み込むこと」。印象的だったのは「痴女として、無理に責めようとするから難しい。決してエロエロの痴女を演じるわけではなく“私が抱いてあげる”という感覚でいい」。確かにそう考えると、M性感も難しくなさそう。ぜひ、あなたの「包容力」で、男性の欲求を満たしてあげてください♪
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)