プロフィール
あかね
関東出身。吉原高級ソープ店『白夜』所属。 これまでに勤めた風俗は川崎・堀之内のソープと性感エステ。平日はダイニングバーでバイトしているため、風俗勤務は土日の週末のみ。「風俗は副業にぴったりです」と、理想的な形でダブルワークを実践中。風俗で働いている友達もいるため、相談もできることが心強いと語る。
このインタビューのポイント!
- 引っ越し費用を貯めるために風俗デビュー
- ゲームとアニメが好き。「普段はいたって地味ですよ」
- 優しくゆとりのあるお客様たち
- いつか卒業する日のために……
風俗の王様、ソープランド。吉原は日本に数あるソープ街の中でも歴史的にも古く、そして世の中の男性からは“いつかは遊んでみたい憧れの場所”として君臨している。その吉原の地で10年もの間、“高級店”として歴史を刻んでいる白夜。キャストにとっても憧れであり、やや敷居も高く感じるその店では、一体、どんな女性が働いているのだろうか。
引っ越し費用を貯めるために風俗デビュー
――あかねさんはまだ20歳とすごくお若いですが、風俗はここが初めてですか?
いえ、以前、少しだけ川崎・堀之内のソープと性感エステで働いていたことがありました。当時、急に引越しをしなければならなくなって、どうしてもその初期費用を短期間で用意しなければならず、風俗デビューしました。
――そんなに急にお引越ししなければならない状況って、何か理由があったんですか?
当時、親戚の家に下宿しながら大学に通っていました。でも、バイト(ダイニングバーとキャバクラ)の帰りが夜遅く、そのためにご迷惑をかけてしまったんですよね。バイトをしないわけにもいかないので、ひとり暮らしをすることに決めました。
――でも、ソープだとすぐに貯められたんじゃないですか?
ええ。おかげさまで4ヶ月弱で引っ越し費用プラスαを貯められました。でも、学校もあったので、ほぼ不眠不休状態。きつかったですね。
――頑張り屋さんなんですね!
その時は頑張ってました。その時は(笑)。
――では、今は大学に行きながら、ここでバイトしているんですか?
それが、急な引越しでお金も必要だし、物件も探さなければいけないというドタバタな状況の中で、大変すぎて休みがちになってしまったんです。そして、そのまま大学から足が遠のいて、中退してしまいました。
――学部では何を勉強していたんですか?
心理学です。心理カウンセラーになりたくて。
――では、道半ばで中退するのは心残りだったのでは?
うーん、それがそうでもなくて。もともと滑り止めで入った大学だったので、お金を貯めるのに一生懸命になる中で、大学に対するモチベーションも下がってしまったんですよね。なのでもう未練はありません。
――風俗はいわゆる普通のバイトに比べ、接客の中で自分に任せられる部分も多く、かつ高収入を稼げるので、仕事としても楽しいですもんね。
そうですね。働いて稼げる楽しさを知ってしまったというのが正解かもしれません。それに、前に働いていたキャバクラはドレスなどお給料から引かれるものも多いし、月払いでしたが、風俗は日払いで引かれるものも少ないのがありがたかったですね。
――引っ越しが無事完了した後に、再び風俗で働き始めた理由は?
ダイニングバーのバイトだけで生活を始めたのですが、やはり金銭的にきつくて。副業で土日だけ風俗で働こうと思ったんです。最初は性感エステを体験してみましたが、あまり稼げなかったんです。しっかり稼ぎたいと思い、ソープを選びました。
ゲームとアニメが好き。「普段はいたって地味ですよ」
――今は風俗の仕事1本なんですか?
いえ、今もダイニングバーは続けてますよ。風俗は、基本的には週末だけです。一般のお仕事で働く感覚も忘れたくないので。ただ、ダイニングバーは大学入学当時からと長く働いていることもあり、シフトに融通が利くので、平日の勤務日数はバラバラです。
――時間的にも金銭的にも、結構ゆとりのある生活を送っている感じですね。風俗で稼いだお金の主な使い道は?
生活費と美容代と服かな。遊びは友達とご飯とか飲みに行ったりするのが多いです。もともと地味な毎日を送っているので、あまりお金って使わないんですよね。ただ、唯一使っちゃうのがありまして……。
――それってなんですか?
ゲームです。もともと趣味がアニメを見たり、ゲームしたりというインドアタイプ。アニメは『スロウスタート』みたいな可愛い女の子のまったりとした日常が描かれているものが好きで、『まどマギ(魔法少女まどか マギカ)』のような異世界系やバトル系は好みじゃないんです。
――ちょっと時代が違うんで『スロウスタート』はわからないんですが、『けいおん!』みたいな感じ?
そうそう! 『けいおん!』も好きでしたね。ゲームだと、ずっとハマっているのが『アイドルマスター シンデレラガールズ』です。ゲームのガチャが唯一散財してしてしまうものですね。好きなキャラの限定ガチャが出てくると結構使っちゃいます。
――結構ってどれくらい?
9万円とか(笑)。
――結構ですね。
はい、結構です(苦笑)。
――でも、もともとそういったアニメやゲームが好きだと、風俗のお仕事はちょっとした非日常感があったりして、そこも楽しめるんじゃないですか?
そうですね。もともと引きこもりで動かないタイプだから、お店でメイクしたり着飾ったりする機会って、これまでにほとんどなかったので楽しいです。まるで、“違う自分”になれるみたいで……。
優しくゆとりのあるお客様たち
――高級店というのもあって、お部屋も広くて快適ですね。
はい。でも、お客さんも、思ったより若い人が多いんですよ。40%くらいは20代後半~30代。あとは40代の方で大半を占めます。
――え!! 意外ですね。50~60代くらいの方が多いのかと思っていました。どんなプレイを好まれる方が多いんですか?
共通点は、“お仕事感”を出されるのが好きじゃない、というくらいでしょうか。そのため、せかせかした感じが出ないように、最後に少し時間が余るくらいにプレイの配分をして、お客様にはゆったりした時間の中で過ごしていただけるように心がけています。
――毎日お仕事を頑張っているから、癒しを求めにくる方が多いのでしょうね。
そうですね。出張で地方からいらしている方もいらっしゃいますよ。月に1度は「〇〇から来ました」という声を聞きますね。
――サラリーマンの方が多いのでしょうか?
ほとんどがそうだと思います。タイプ的にも穏やかな人、優しそうな人が多いので、こちらもリラックスを提供できるようにムード作りをしています。
――一般的には、吉原の高級ソープというと、お客様にとってもキャストにとっても敷居が高いイメージがあります。あかねさんは、応募の時に心理的なハードルはなかったんですか?
前に堀之内で働いたこともあったので、「とりあえず応募してみよう」というくらいの感じで面接を申し込みました。吉原という地名は聞いたことがあっても、実際に来たこともないし、あまりよくわかっていなかったんですよね(笑)。
――実際に、働いてみてどうでしたか? スタッフの方々ってみなさん、お若いですよね。
そうですね。優しくて面白い人ばかりです。高級店だから、あれをやらなくてはいけない、これをやらなくてはいけないと厳しいイメージもあるかもしれませんが、「できないことはできないでいい」、と強制されることはありません。自由にやらせていただいていると感じます。
いつか卒業する日のために……
――今は、風俗の収入はどれくらいになりますか?
土日にメインで出勤し、1日5~8万円程度でしょうか。月にすると50万円くらいです。これに昼間の仕事の収入もあるので、生活費としては十分すぎるくらいですね。
――贅沢品はゲームのガチャくらいとのことなので、残りは貯金ですか?
はい。残ったお金は貯金しています。あれば不安にならずに済みますから。それに、風俗のお仕事で稼げる金額は、他のお仕事では1日で稼げません。いつかは卒業する仕事だとも思っているので、このペースで働いていきたいなと今は思ってます。
――卒業後のことは考えたりしていますか?
そうですね。最終的には、就職したいなと思っています。今も、就職先は探したりしているんですよ。接客業ではなくオフィスワークを希望しています。納得して勤められるところで働きたいので、焦らずやろうと思ってます。
――最後に、このお仕事に就こうと思っている方にメッセージをお願いします。
高級店なので、お客さんにとっては頻繁に遊べるお店ではありません。3ヶ月に1回くらいのペースでも常連さんという感じだそうです。ゆっくりリピーターさんを待ちながら、マイペースに働くこともできます。自分のライフスタイルに合わせて、楽しく働けると思いますよ!
- 取材・文=中山美里(@misatonakayama)