実動会員数は3万人！リピーター客増加で本指名の取りやすさは随一

都内で4店舗の風俗エステ店を経営するファニーグループ。そのうちのひとつ、神田・秋葉原エリアに店を構えるのが『おかしなエステ神田・秋葉原』。
ユニークな店名は、働く女性とお客様のため、スタッフが“おかしいくらい真面目に徹底した営業を行う”という企業理念が込められているそう。接客内容は耳かきやマッサージ、パウダーなど癒し効果のあるソフトサービスがメイン。脱衣はトップレスまでで、受け身なお客様が多いので体への負担が少ない。

今回お話を伺った店舗責任者の真木さんは、かつて六本木のキャバクラで店長まで登り詰め、月1億円の売上を達成するほどの経営手腕の持ち主。その商才と温かな人柄を学生時代の先輩から見込まれ、同店の責任者を任された。

就任してからの3年間は、店を随時改革し、右肩上がりで売上を伸ばしている。実動会員数3万人超えの集客力を見せる人気店の影には、優秀な経営者としてだけでなく、自ら教員免許を持ち、真剣にキャストが卒業した後の将来も真剣に考える真木さんの人柄があった。

独自の経営術で店舗売上をアップ

――真木さんは、こちらのお店以外にも会社を複数経営されているそうですね。どんな事業をされているのか教えてください。

学生時代に友人と不動産会社を立ち上げたことをきっかけに、その後は中古車販売業と女性の下着メーカーの経営をしています。ただ、あとの２店は不動産業が拡大していくうちに人づてに会社の経営を任されたようなものなんですよ。

――とはいえ、周りから信頼されていないと会社の代表にはなれないですよね。こちらのお店はどういった経緯で始められたのですか？

大学時代の先輩が当時の店長で「事業を手伝ってほしい」と誘われたんです。私はその時、ひと通り商売を経験しつくしたので、地元の沖縄に帰ってゆっくり過ごそうと思っていた時でした。

――せっかく各事業で成功されていたのに、帰郷を考えられたのには理由があったのですか？

起業後は会社の数字を見るだけだったので、趣味でもあった音楽の仕事がしたいと某音楽事務所に新卒で就職したんです。ただ、そこが24時間365日働いているような環境で疲れてしまって……。そのタイミングで先輩に声をかけられ、沖縄に帰る前に1年ぐらい手伝ってみようかという軽い気持ちで引き受けました。

――風俗店の経営を行うことに関しては、業界的に抵抗などはありませんでしたか？

特にありませんでしたね。大学生の時に、六本木のキャバクラでボーイとして働いていた経験があるんです。そのときは店長まで昇進して、女性のマネジメントも経験しましたし、月の売上も1億円に達成したので。その実績を見込まれ、こちらのお店でもすぐに責任者を任されました。

――実際、経営に携わって大きな違いはありましたか？

同じ接客業でも売上規模がかなり違いましたね。キャバクラではお酒の提供だけで1億稼ぐ時もあったのに、風俗は性的なサービスまであるのに、売上が数千万円しかなかったんです。理由を考えると答えは明白で、風俗は営業力に欠けるんですよ。キャバ嬢はお客様一人ひとりに営業をかけますが、風俗嬢は基本お客様が来るのを「待つ」スタイルなので。

――なるほど。それに対して何か打開策を講じられたのでしょうか？

キャバクラで得た営業力を活かそうと、女の子から直接メルマガ配信を送ることをひらめきました。これまでご指名いただいたお客様に向けて、例えば「〇月〇日生誕祭やるので、お店に遊びにきてください♡」と女の子が書いた営業メールを配信して、お客様の心に直接響くような内容にしています。

スタッフの事前チェックで悪質客を撃退

――面接の採用基準を教えてください。

35歳くらいまでの見た目年齢は必要ですが、在籍キャストは皆さん性格のいい方ばかりなので、性格も重視しています。あとは入店理由が大切です。ブランド品が欲しいだけなのか、それとも生活費、借金の返済で困っているかで働き方が変わってきますので。目標金額が決まれば稼ぎたい数字が達成できるよう、私がシフトを組みます。

――シフトは真木さんがお決めになっているんですか？

もちろん自由出勤で大丈夫ですよ。ただ、そうするともっと稼ぎたいと相談されることが多いんです。結果的に稼ぐためにシフトはお任せしたいと言われることが増え、週5で暇な時間に来るより、週3で忙しい時間に入れるよう、店が混雑する的確な日時でシフトを入れていますね。

――どちらも選べるけど、お任せしたら効率よく稼げそうですね。講習等はありますか？

講習はありません。その代わり、100分間の「新人研修コース」というものがあり、先輩キャストと一緒にお客様を施術していただきます。価格が15,000円と安く、女性が2人つくお得なコースなので、お客様にも大変人気です。

――いきなりお客様の接客だと、大変ではないですか？

先輩キャストも面倒見の良い優しい子ばかりなので、ご安心ください。素人感はお店のコンセプトのひとつですし、お客様もわからないことがあれば教えてくれるうえに、新人の初々しさがお客様からは好評なんですよ。

――コンセプトを大切にするため、あえて講習はしないんですね。

はい。風俗エステは特に、マニュアル化すると他店とまったく同じ内容になってしまうんです。それならある程度はキャストさんの自主性にお任せして、お店のオリジナリティを出しています。もちろん不明点があれば、随時女性スタッフによる講習も実施可能です。

――利用されるお客様は会員様のみとのことですが、審査で行っていることはありますか？

新規のお客様の場合、必ず男性スタッフが会ってお人柄と接客する部屋をチェックします。お風呂やトイレなどの清潔感、また盗撮用のカメラがないかなどを調べます。問題なければお店の規約に同意いただき、そこで晴れて会員になれます。

――スタッフさんの訪問チェックまであるとは、徹底されていますね。事前にトラブル等を防いだことはあるのでしょうか？

はい、昨今は盗撮器具も眼鏡やペン型など、巧妙化してきていますからね。盗撮機材をお持ちの方を利用不可とさせていただことがあります。同じようにキャストからも禁止事項の報告があれば、お客様を注意したうえで、規約にある通りにしかるべき法的処置をさせていただきます。

――悪質なお客様に厳しければ、会員様の質向上にもつながりますね。どのようなお客様が多いのでしょうか？

年齢層は大学生からご年配まで幅広いですね。特徴としては癒しを求めて来られる方が多いので、お客様の9割は受け身を好まれます。そのため女性はテクニックよりも、癒しや優しさをもったホスピタリティ精神のある方が人気ですね。

――人気キャストさんだと、どのくらい稼がれているのでしょうか？

月平均で100～110万円くらい稼いでいますね。あとは女性の目標金額に合わせて稼げるよう、シフトや接客人数の調整をスタッフ側で行っています。

キャストのセカンドキャリアを見据えた仕組みづくり

――売上アップに向けて他店舗のリサーチを徹底的にされていますが、女性の待遇に関しては何か取り組まれていますか？

通常の風俗店では、多くのお店が新人期間に体験補償で人を集めるだけ集めて、あとは実力次第で収入が徐々に下がっていきます。でも、うちのお店は新人時代ではソープやデリヘルなどに比べるとどうしても見劣りしてしまいますが、長く在籍すればするほど給料が上がっていきます。

――それはなぜですか？

客層は会員様のみなので、9割がリピーターの方なんです。新人のうちはもちろん、安定して長く出勤することでお客様は愛着が沸いて指名が増えていくんです。例えば、Aさんを指名したくても時間が合わないと、Bさんを指名されます。そうなると、次は両方を気に入ってAさんとBさん、どちらもいいから指名したいとなるんです。2回目以降は本指名となってバック率も上がりますから、お給料がどんどん上がっていくんです。

――それなら接客に自信のない女性でも稼げそうですね。ちなみに新人からすぐに高額を稼ぐのはやはり難しいですか？

面接で今すぐ100万円が必要という方には、「うちのお店ではいきなりは稼げませんよ」とお断りしています。そういう方はやはりヘルスやソープの方が稼げますよね。うちは、ここを最後に風俗の仕事を終わらせたい人や、副業として稼ぎたい女性の方が向いています。

――面接で嘘がなくお伝えされると、信頼につながりますよね。女性が稼げるよう、お店で改善されたことはありますか？

営業時間を深夜まで伸ばしたところ、来客数が格段にあがりましたね。マッサージという業種は、やはり朝早い時間か夜遅い時間が混むんですよ。もちろん、深夜出勤のキャストさんはご自宅まで送迎しています。改革当初はドライバーもおらず、私がキャストさんを送迎して、東京都内はもちろん、遠いところでは高尾山や海老名まで行ったときもあります(笑)

――そんな遠くまで（笑）。深夜営業になってキャストさんからは評判はどうですか？

より稼げるようになったと好評ですね。女性の要望は随時聞いていますので、密にコミュニケーションが取れているお店だと思います。この前は繁忙期に出勤を頑張ってくれたお礼に、私が自腹で旅費を出してキャストほぼ全員を沖縄に連れて行きました。もちろん強制ではないですが、誘ったら予定が合う子はほぼ全員参加してくれて。

――沖縄旅行はうらやましいです。キャストさん同士も仲はいいのですか？

待機所が集合なので、それこそ学校みたいなノリでワイワイと過ごされていますね（笑）
新人研修コースがあるせいか、先輩キャストとの距離も縮めやすいのかもしれません。スタッフよりもキャスト同士のほうが相談しやすいことはありますよね。輪に入らないからと陰湿な雰囲気もないですし、集団でも一人でも過ごしやすいと思います。

――真木さんの今後の目標はありますか？

『おかしなエステ』はエリア別に3店舗ありますが、五反田店はテクニックで稼ぎを重視、うちの店はアットホーム感が魅力です。そんな風に、責任者に合わせたカラーが店舗に色濃く出ているお店なので、今後は店をさらに大きくして、ゆくゆくはグループとして店舗数を拡大していければいきたいです。

――店舗数拡大のため、今後予定されていることがあれば教えてください。

キャストの卒業後のことも考えていて、来年以降でセカンドキャリアの就職先として、飲食・美容・アパレルなどの事業を扱う総合会社を立ち上げる予定です。
お店を卒業しても、居心地がいいからと戻ってきてしまう女性もいるんですよ。それはそれで嬉しいのですが、やはり若いうちしかできない仕事。卒業後のキャリアもサポートしてあげたいんです。うちのお店に携わったすべての女性が幸せに過ごせることが私の目標なので、お店を卒業した後も安心して働ける環境を実現させます。