プロフィール
LINE GROUP／ライングループ
森
福岡県出身。若いころは短距離走の陸上選手として活躍し、代表選手を目指すほどだったが、膝のケガで引退。自分の好きなことを見つけたいと全国各地を回るうちに写真と出会い、カメラの仕事を始める。趣味は絵を描くことで、イラストから油絵、日本画までこなせるマルチな才能を持つ。
このインタビューのポイント！
- 夢を諦めたあとに出会ったカメラの仕事
- グループ内なら出稼ぎや掛け持ちが自由
- 女性の魅力を写真で引き出せると指名に繋がる
関西を中心に、全国に複数店舗のホテヘルを運営する大手グループ『LINE GROUP』。リーズナブルな価格帯で人気のホテヘルブランド『風俗の神様』は、安定した集客力と高回転率から業界経験・未経験を問わずにどんな女性でも稼げると評判だ。
同グループの専属カメラマンを務める森さんは、全国各店舗のプロフィール撮影を担当。お客様が遊びに来るきっかけとなる大切な写真だからこそ、”風俗店のプロフィール写真”にこだわりすぎずに独自のポリシーを持って撮影したいと語ってくれた。そこには、在籍女性たちの内面の魅力を引き出すカメラマンとしての想いが詰まっていた。
夢を諦めたあとに出会ったカメラの仕事
――森さんは以前、短距離走の選手として活躍されていたんですね。そこからどのような経緯でカメラマンになられたんですか？
一時期は日本代表を目指すくらい陸上に打ち込んでいたのですが、足のケガで続けられなくなってしまって……。ある日、ふと短距離走の選手として自分が映っているポスターを見る機会があり、好きなことをやっている瞬間ってかっこいいと思ったんですよ。
そこから写真に興味を持ち、映像編集、スチール、デザインと一通り独学で始めました。
――スポーツ選手からカメラマンとは、大きく転身されましたね。
自分探しの旅ではないですけど、スポーツを辞めてからは全国で転々とスチール関係の仕事をしていました。そんな中で、大阪で働いた経験がなかったので、せっかくなら働いてみたいとカメラマンの仕事を探したところ、同グループの求人を見つけて応募したんです。
――入社の決め手になったのはどんなところでしたか？
給料や待遇はもちろん、ホームページの手作り感溢れる写真に惹かれましね。お客様は、ネットから女性のプロフィール写真を見て遊びに来る方がほとんど。いい写真を撮ってグループの売上に貢献できそうなところがよかったです。
そのために僕が入社してからはプロフィール写真のテイストを統一するため、在籍女性の写真を撮り直したり、新しく入店が決まった女性の写真を撮影しています。
――撮影の際は、1人あたり何枚撮影されているんですか？
プロフィール撮影は約30分ほどで、150～300枚です。風俗のプロフィール写真は画一的なものが多く、誰でも万人受けするような写真が好まれる傾向にあります。でも、そう撮るとお客様が女性とお会いしたときにがっかりして、結果的に「写真と全然違う」とクレームになり兼ねない。女性を傷つけないためにも、それなら最初から女性が持っている魅力を引き出して、お客様の好みに深く刺さるような写真を撮りたいと考えながら撮影しています。
――女性それぞれの魅力を引き出すには、どんなところに注目されていますか？
入店される女性たちは、皆さんモデルさんではないですよね。ですから、話しながら緊張をほぐし、日常生活を意識してもらってワザとらしくない写真の仕上がりになるように撮影しています。お客様もいきなり下着姿でエロい写真の女性を見るより、日常生活を知ってから会う方がギャップを楽しめるじゃないですか。そのために男性目線も大切なんですが、彼氏が彼女とのデートで撮影するような感じにしたり。そうすると、とても自然な表情やポーズが引き出せるんですよ。
グループ内なら出稼ぎや掛け持ちが自由
――森さんから見た、お店の特色を教えてください。
うちのグループ店はなんといってもリーズナブルで、回転数の高さが魅力。系列店合わせると1日1000件以上電話が鳴る日もあります。同グループ内でしたら移籍せずに在籍可能ですので、高級店ではヒマだったけど、うちの店に来てから忙しくなったと言われる女性もたくさんいます。待機所近くのホテルが接客場所なのですが、皆さん移動に時間を取られないところが働きやすいみたいですね。プレイ内容としてはヘルスサービスが中心で、素人系の初々しい接客が好まれます。
――ヒマな時間がないのは、ありがたいですね。1日の平均給与を教えてください。
1日4～5本で2～4万円、月40～50万円稼がれている方が多いですね。在籍女性のタイプは幅広くて、学生さんやシングルマザーの方もいれば、業界経験、未経験問いませんし、どんな女性も安定して稼げるので働きやすいのではないかなと思います。
――どんなお客様が遊びに来られるんですか？
グループ全体としてお客様の層は幅広いですね。系列店が各地方に複数店舗ありますので、グループ内での移籍や出勤が自由なんですよ。例えば日本橋店に在籍して梅田店で稼ぐこともできますし、静岡や岡山、石川などの地方に10日間ほどの短期間での出稼ぎされる方も多いですね。
――地方にも自由に行けるなんて、旅行気分も味わえて楽しそうです。
出稼ぎは人気がありますよ。地方ですと地方に行くとのんびりした性格のお客様が多いので、接客しやすいと聞くことも多いです。まったり働きたい女性には地方のほうが合っていますし、安定した回転数で稼ぎたい女性には、繁華街の近い日本橋店や梅田店がお勧めです。
――ちなみに、どんな女性が人気なのでしょうか？
見た目などではなく、共通しているのは気遣いができて、愛想のいい女性です。会話のキャッチボールを盛り上げられると、指名が増える傾向にあります。
――会話を盛り上げるためには、何を意識することが大切ですか？
面接でも撮影でもそうですが、人の話をしっかりと聞く女性は人気の傾向がありますね。男性スタッフからは入店時に、「お客様にこう言われたらこういう風にあしらって」と男性に対する接し方をお伝えしていますね。ですから、業界未経験や男性経験が少ない女性の方もたくさんいますよ。仕事内容に不安がある場合は、マニュアルを見ながら口頭で仕事の流れを説明しています。セクハラまがいの実践講習は一切ないです。
女性の魅力を写真で引き出せると指名に繋がる
――すでに在籍されている女性の写真も撮影されているんですか？
僕もまだ入社して5カ月目なので、新人女性以外は、すでに在籍されている女性を撮り直すこともあります。その際にお話しを聞いていると、他店では稼げないと来られた経験者も多いですね。大阪のお客様は価格帯にシビア。女性の魅力はもちろん、お得な料金帯でないと集客力が見込めません。うちはグループの強みとして系列店のご案内も可能ですから、「風俗の神様」系列に所属すれば、好きな場所で働けます。あとは意外と多いのが、スタッフが嫌で辞めたと方もいますね。
――スタッフさんとの相性も大切なんですね。
高圧的だったり、雑な仕事ぶりなど、いかにもな風俗スタッフがいる店では働きたくないと聞きますね。僕が入社したときも思いましたがうちのグループは、とにかく真面目なスタッフが多いです。女性の悩みに対してとことん親身になってくれるし、社会人経験のある方ばかりなので一緒に過ごしやすいと思います。
――キャストさん同士の雰囲気はいかがですか？
全室個室で他のキャストさんと顔を合わせることはないので、気楽みたいですよ。あとは待機している時間も少ないですし、移動時間によるストレスがないですね。
――ここまで回転率がいいお店だと、女性側で努力することは何かあるんでしょうか？
待機所にも貼り紙で貼ってあるんですが、とにかく「お洒落をすること」です。それは見た目の可愛さなどではなく、清潔感や女子力、初対面の相手への気遣いといった部分で醸し出すことができるんです。
――最低限のことができていれば、自信が持てない女性も安心して稼げそうですよね。
でも、前向きな気持ちは本当に大切ですよ。カメラマンとして思うことは、すぐに「無理」とか「疲れた」とマイナスなことを口にする女性は、稼ぎの面でも伸び悩んでしまうことが多い気がします。これは決して悪気があって言っているわけじゃなくて、今の若い子は口癖になっているんですよね。そこを意識して直すだけで、指名がずいぶん変わってくると思いますよ。
――撮影の段階から、稼げる女性は対応も違ってくるんですね。
人の話が聞けてポジティブな女性はいい写真も撮りやすいんです。そうすると写真でも魅力を伝えやすいから、本当に指名が返るんですよ。どんなタイプの女性でも稼げるよう店側が最大限の努力をしていますので、これからも写真にはこだわっていきたいですね。
個人的には、いつか世界2周旅行をして、1周目はいろんな場所を見て、2周目からは現地の人々を撮影するのが夢です。今も毎日女性を撮影していますが、それくらいその人の魅力を伝えられるカメラの仕事は魅力的だと気づけました。
- 取材・文＝藤原リョウコ
