プロフィール
人妻城横浜本店/モアグループ
永井
1988年静岡生まれ。中1から日本舞踊を習っており、卒業と同時に舞妓になるため京都へ。上限年齢の二十歳まで舞妓を務めたが、水が合わず芸妓を待たずしてやむなく撤退。その後は飲食店や医療機関勤務。4年前に知人の紹介によりモアグループに入社。店舗ではイベント企画から写真加工、女性の管理などオールマイティに活躍中。趣味はアクセサリー作りとゲーム。
このインタビューのポイント!
- 会社らしい会社。イメージと全く違った
- 社長の口癖は「それで女の子は本当に稼げるのか」
- 女の子たちが安心して帰れる家にしたい
モアグループは横浜を中心に展開する大手デリヘルグループ。いくつかのコンセプトがあるので、「この子は他店のほうが稼げそう」ということであれば、適性にあったお店を紹介してくれる。嬉しいのは求人担当として女性スタッフが面接や、入店前の相談に乗ってくれること。そして、各店舗のオフィスにも女性が在籍し、女の子たちの心のケアもしっかり行ってくれるので安心だ。
『人妻城横浜本店』で主任を務めるのも女性。永井さんはかつて舞妓さんだったそう。
会社らしい会社。イメージと全く違った
――まず経歴に驚きました。当時、なぜ舞妓さんを目指したのですか?
日本舞踊を習っていたこともあって、旅行で京都に行ったとき舞妓さんを見て憧れました。あとは、すごく頭が悪かったんで(笑)、家族も応援してくれました。
――通常は舞妓さんを経て、そのあと芸妓さんになるんですよね。
はい。舞妓は二十歳まで、いわば修行の身。収入はありません。うたや踊り、お茶、三味線などを習い、芸妓さんのお世話をします。花街のしきたりや、京ことばも身につけます。舞妓を経て、芸妓になってから初めてお給料がもらえるようになります。
私は肌が弱くて京都の水が合わず、かぶれてしまっていたんです。残念ながら舞妓を終えた後、芸妓への道は諦めました。
――その後、入社するまではどんなお仕事をされていたのでしょう?
23歳まで飲食店で働き、その後2年ほど医療機関で働きました。車で来る移動式の健康診断あるじゃないですか。あれの補助ですね。
その後、モアグループに勤めていた知人から紹介されて入社に至ります。
――風俗業界に飛び込むことに、抵抗はなかったですか?
今まで勤めていたところは、会社じゃなかったので、一番会社らしいなと思いました。
大手だし、制度もしっかりしているし、社長もすごく信頼ができそうで。風俗って、最初はやっぱり怖いイメージがありましたが、全くそうではなかったですね。
社長の口癖は「それで女の子は本当に稼げるのか」
――『人妻城横浜本店』の特徴をお聞かせください。
在籍は約200名。スタッフは10名です。年齢層は20代~40代。幅広いですね。
グループの中でいうと「人妻花壇」は若くて綺麗な子が多く、「丸妻汁」は通常よりプレイが強めな感じ。うちのお店『人妻城横浜本店』は年齢も幅広くて、本当の主婦や子持ちの方が結構いらっしゃいます。風俗で働いているとは思えないような、清楚で普通っぽい方が多いです。
――客層は? やはり新横浜が拠点だと出張サラリーマンが目立ちますか?
はい。新幹線停車駅という特性上「不倫」っぽさを楽しみたいという出張サラリーマンは、やはり目立ちますね。客層は40~50代が中心。優しい方、温厚なお客様ばかりですね。最近は年上に甘えたいという願望をお持ちの方も増えてきていて、20代前半の若いお客様もお見えになるんですよ。
――永井さんから見て、お店のおススメポイントはどこでしょうか?
女の子のことをここまで考えているお店ってあるかな、と思うくらい女の子を大事にしています。例えば新しいイベントを企画したとします。そこで社長が言うのは、まず「女の子はそれで稼げるのか」そして、「女の子がツライ思いをすることはないのか」、「負担がかかることはないのか」です。
お客様がいくらお金を使ってくれるかは二の次なんですよね。社長自らが、こういった考えだから、スタッフ全員にその精神は根付いていますね。
――以前インタビューしたキャストの優生(やよい)さんも、スタッフさんが一緒になっていろいろ考えてくれる、というお話してくれました。
優生さんは写メ日記をすごく頑張っていて、個性を出して成功しているんですよね。なので、インパクトのある写真を撮ろうって盛り上がりました。
人それぞれに、適性や頑張るポイントがあるので、それを最大限に引き出したいと思っています。みんなに稼いでほしいです。
女の子たちが安心して帰れる家にしたい
――今、永井さんは主任という立場ですが、どんなところにやりがいを感じますか?
「女の子を稼がせてあげること」。そのための手段に決まりはありません。どうすれば指名が入る、どうすれば稼がせてあげられるか、やってみないとわからないですよね。一生懸命頑張っても結果が出せないこともあるし、何の気なしでやったことがものすごくいい結果になったり。稼げるか稼げないか、私たちの腕にもかかっているので、やりがいでもあるし、難しくもあります。
――お店では今後どのように成長していきたいですか?
新人スタッフも多いので、気持ち的にも技術的にも成長をサポートしていきたいです。会社の中で、役職的なステップアップは何も考えていません。今は数字を追うより、女の子たちのケアをもっとしたいし、そばにいてあげたいなって思います。
――モアグループさんのお店はどこも明るいし、スタッフとキャストさんが話しやすい雰囲気ではありますよね。
知らない男性と待ち合わせて、二人きりになるわけですから、女の子は本当に緊張すると思うんですよ。すごくお客様に気を使ってくれていると思うし。
だから事務所は「ほっと安心できるような家」でありたいんです。それこそ家族のように甘えてもらっていい。人に言えずに悩んでいるなら、小さなことでも常に相談してほしいです。そのために気軽に相談してもらえる環境を作るのも私たちの仕事ですから。
――同じ働くなら気持ちよく働いてもらいたいですしね。
女の子が目標額を稼いで、卒業してもらうことが最終目的です。さみしいですけど「もう働かなくて大丈夫。風俗を卒業します」って言ってもらいたいですよね。今、私たちは女の子の目標達成のお手伝いをさせていただいています。
だから、卒業するまではうちで働いて欲しいですね。「今まで頑張ったね、おめでとう!」ってみんなでお祝いできたら最高です。
――そんなこと言われたら感動するし、言うほうも感動ですね。ぜひこんなお店があることを知ってほしいですね。
未経験の方は特に面接だけでも不安があると思います。まずは調査と思って、何も怖がらずにお店を見に来ていただけたら。モアグループは女性スタッフが面接しますし、入店を無理強いすることは一切ありません。他のお店と比較していただくだけでも、違いがわかっていいと思いますよ。
――では永井さん、最後に将来の夢を教えてください。
京都で日本人らしい生活を送りたいです。着物で街を歩き、和室でくつろぐ、みたいな。人も穏やかだし、居心地がいいんですよ。
――あれ、水が合わなくて京都から離れたんですよね?
はい。でも少しなら大丈夫。それにたぶん飽きるので。1年だけ(笑)!
――ははは。永井さんの人柄がわかりますね。ありがとうございました!
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)