プロフィール
ましろ
神戸出身。趣味は、アニメ、映画鑑賞。特にお気に入りの作品は、『黒子のバスケ』。刑務官として働いていたという過去、ゆるふわ癒し系のルックスからは想像できない攻め派であり、小柄な体型にもかかわらずマットプレイが得意という意外性をもつ。「ましろ」という名前は、以前勤めていたお店の店長に付けてもらったもの。
このインタビューのポイント!
- 刑務官から吉原ソープ嬢!? 異色過ぎる転身理由とは?
- 方言で悩んだ過去。今は風俗経験ありの友達やお客様に相談する
- 飾らず素のままで。ずっと吉原にいるため技術を磨く
人は見かけでわからないものだ。インタビューのお相手、ましろさんは、ゆるふわウェーブの髪形に春らしい装いで現れた。見た目は、小柄で20代のごく普通の女性。「アニメ好きで、前職は国家公務員」と言われれば、そうかと思う。
しかし、お金に困ってるでもなく吉原ソープに転身し、攻め派でマットプレイが得意と言われれば、にわかに信じられない。さらに、ソープに対する思いと将来について伺うと、これまた驚きの発言。やはり、人は見かけでわからない。
刑務官から吉原ソープ嬢!? 異色過ぎる転身理由とは?
――風俗業界に入る前は、どんな職業をされていたのですか?
国家公務員です。関西で刑務官をしていました。
――受刑者を相手にするお仕事から、風俗業界に転身したきっかけは?
堅い家庭環境で育って、幼少時から英才教育ばかり。遊ぶ時間がまったくありませんでした。両親に反抗することもできず、自分が追い込まれていったんです。高校生になると、表向きでは普通にしてましたけど、その反動で裏では遊ぶようになって、風俗業界に入ったのは、その延長ですね。
でも、すぐではないんです。刑務官は退官してから、その後の動向を一定期間追われるんです。だから、しばらくは昼のお仕事をしてました。それから、親には転職すると言って上京して、吉原ですね。
――業界未経験で、吉原ソープですか? ソフトサービスから始めるとかではなく?
はい。特に理由はなかったんですが、興味本位ですね。吉原という地名を聞いたことがあって行ってみたいなっていう。
――風俗業界に入る前にもっていたイメージは?
ソープって単純なお仕事だと思っていたんです。でも、「実は奥が深い。すごい勉強することがたくさんあるな」って驚きました。だから、先輩やベテランのお姉さんをつかまえて、話をお伺いしたりとか、ネットで調べたりしました。最初に入店したお店には、業界30年っていうお姉さんやベテランの方がたくさんがいたんですよ。
方言で悩んだ過去。今は風俗経験ありの友達やお客様に相談する
――ましろさんの業界歴について教えてください。
吉原歴1年半、こちらのお店は3軒目です。
――吉原で働くようになって、どんなことで苦労されましたか?
方言ですね。私、神戸出身なんです。最初に勤めたお店が、関西に本店があって吉原に進出してきた所で、そこのお姉さんから、「関東では関西の人って言うと、おばちゃんをイメージするみたいで年上に見られるから、もっときゃぴきゃぴして標準語で話したら」ってアドバイスをいただいたんですね。でも、お姉さんもスタッフも関西出身の方ばかりで関西弁で話してくる。だから、余計に直せないっていう(笑)。
それに、こちらだと関西弁はきついイメージがあるみたい(笑)。早口でしゃべるので、怒ってるように思われたり、「上から目線で言ってくる」ってクレームをお客様からのアンケートで書かれたりしました。
――『スウィートキッス』を選んだ理由は?
そのお店も次のお店も潰れてしまったんですが、2軒目の店長が『スウィートキッス』の代表と仲が良くて、紹介してもらったのがきっかけです。あと、お部屋によってはマットが置けないところもあるんですけど、広めのお部屋を優遇してもらってるんです。得意なプレイがマットなので、ありがたいなって思ってます。スタッフさんもすごくやさしくて、いろいろ気を遣っていただいています。
――接客するうえでの悩みは誰に相談してますか? 同じ在籍の女性ですか?
いいえ。実は、同じ業界で働いている友達が結構いるんです(笑)。偶然なんですけど、高校時代の同級生とか、以前から知り合いの子が、「私も風俗業界の経験があるんだよ」って言ってくるんです。みんな何かしらの夜のお仕事の経験があるみたいで、会って相談することもあるし、メールや電話で話すこともあります。
それ以外では、お客さんに相談してます。最初のお店からずっと通ってくださっている、とても仲のいいお客様がいるんです(笑)。体調を崩したり、気持ちが落ち込んでうまくいかなかったりすると、お店に来て励ましてくれたり、メールでアドバイスをしてくれたりします。その方とは、本当に素で接してるので全然ストレスにならないんです。
――実は、夜遊びをしてるのかなって思って聞いてみたんですよ。
夜遊び(笑)。そういうのはないですね。私が吉原で働いているのは、興味本位からなので(笑)。お客様を攻めるのが好きで、私にとってソープの仕事は趣味的なものなんです。
飾らず素のままで。ずっと吉原にいるため技術を磨く
――接客で大切にしていること、心がけていることはありますか?
お店には素人っぽい感じにしている子が多いみたいですが、周りと被りたくないし、違うキャラクターがいてもいいのかなって思うので、素の自分を見せようと努力しています。それで指名が取れなくても、私には自分を愛してくれるお客様が何人かおりますので、それを大事にしていけたらなって思います。
――業界入りを考えている女性にアドバイスをお願いします。
合う合わないは、どの業界でもどのお仕事でもありますよね。でも、風俗のお仕事は自分の努力次第でどうにでもなるので、自分で努力して目標や夢をつかみとってほしいなって思います。
――最後に、将来の目標を聞かせてください。
いくら貯めて業界を卒業するっていうのは考えてなくって、多分、ほかの女の子と違うと思うんですけど、私、一生吉原にいたいんです。
『スウィートキッス』は素人系のお店で若い子が多いから、きっとずっとはいられない。いずれ適齢期になったらお姉さん、熟女系のお店に行くことになるだろうし、若さだけで付いていたお客様がいなくなるから、技術が必要になってくると思うんです。
だから、例えば二輪車(女性ふたりで接客する)のコースがあるお店に移籍して、ベテランのお姉さんのプレイを見ていろいろ吸収して、もっと技術を磨いていきたいです。
- 取材=みけお
- 文=みやねぇ(@mikke_story_myn)