プロフィール
ゆうこ
近畿地方出身。18歳で関西のSMクラブに入店。その後、様々な風俗店を経験し、3年前に同店へ。無類のギャンブル好きで、休日はパチンコ、競馬、競艇、麻雀などを楽しんでいるそう。跡形もないものにお金を使うのは風俗もギャンブルも同じと考えている。お客様とギャンブルの話をしているときが一番楽しいのだとか。
このインタビューのポイント!
- 10代でSMクラブの女王様。20代後半で“M性感の王道”とも呼べる同店へ
- 新人キャストのサポート体制は万全!人生の“つなぎの場所”として最適な店
- お世話になった店と風俗業界への恩返しとして、後輩を育てる
“M性感の王道” とも呼べる今の店に、ずっと憧れていた!
――ゆうこさんが風俗入りした年齢を教えてください。
風俗入りしたのは、18歳のとき。女王様がM男を責める“女王様専科”のSMクラブに入店したのが、私の風俗人生の始まりです。
――えっ!いきなり女王様に?どのような経緯でSMクラブに入店することになったのでしょう?
通っていた美容系の専門学校の友達から「仕送りが滞るから、最悪風俗で働かなきゃダメかも」と相談されて。一緒に風俗求人の情報誌を見て“脱がない・舐めない”って書いてある店を選んだら、それがSMクラブだったんです。あくまでも付き添いとして、一緒に面接に行ってあげようとしたら、面接当日に友達がバックレて……。私、約束は守らないと嫌な性格なので、1人でお店に行ったんですよ。
――律儀な性格ですね、ゆうこさん。
行ったら、お店のスタッフさんに「あなたでいいよ」って言われて、女王様とM男さんが実際にプレイしている様子を見せてもらう流れに……。SM初心者の私には衝撃的な光景だったけど、友達が迷惑をかけたという負い目があるから、嫌な顔をしたり、笑ったりするわけにもいかないじゃないですか。だから、黙ってジーっと見ていたんですよ。そしたら「合格!」って言われて(笑)。そのまま、そのSMクラブに入店することになったんです。
――そんな入店理由があるんですね(笑)。
当時18歳で若かったから、皆さん、可愛がってくださいました。女王様がお古のボンテージを着せてくれたり、まだ新人でお客様がつかない私を部屋に入れてプレイを見せてくれたり。プレイを少し覗いただけで、女王様やM男さんからお小遣いをいただけることも多かったですね。本物の女王様は、面倒見が良くて優しいんです。今振り返ってみても、良い思い出しかないし、本当に楽しかった。
――最初のお店って大事だと思いますから、良いお店に出会えてよかったですね。
SMクラブといっても、ハードなプレイを好むお客様は2割程度。残りの8割は、マザコンや足フェチなど、様々な性癖を持っている方でした。普段はやらないようなプレイで快楽へ導いていくところはM性感のお店と同じ。客層も似ていたと思います。あのお店が、私の風俗人生の土台となっているのは間違いないですね。
――ここ『IMS(インテリお姉さんのMスクール)』はM性感のお店。いつ頃から働いているのでしょうか?
就職のために上京することになったので、SMクラブを退店。しばらくは美容関係の仕事に専念していたけど、良い思い出ばかりだから、また風俗で働きたくなっちゃって。東京で箱ヘル、コスプレ系のデリヘル、M性感のお店を経験し、3年ほど前に今のお店に入店しました。
――こちらのお店を選んだ“決め手”は何だったのでしょう?
実は、上京してからずっとこの店のことが気になっていたんです。 “M性感の王道”って感じの店で、在籍キャストがみんな綺麗だから、私にとっては「憧れの店」だったんですよ。すぐに応募しなかったのは、自分にはハードルが高いと感じていたから。それに、30歳前後の女性が在籍しているイメージもあったので、まだ自分には早いかな……と。でもやっぱり、どうしてもこの店で働きたかったので、27歳になったときに、ダメもとで応募したんです。
店長とキャスト、全員で新人をバックアップ!
――憧れのお店に入店して、実際に働いてみた感想を教えてください。
いろんなジャンルの風俗店で働いてきた私が「この店を最後にしよう!」と思うぐらい、何もかもが最高ですね。とにかくアットホームな雰囲気で、現役も辞めた子もみんな仲が良いんです。卒業していったキャストがアイスクリームやお菓子を持って遊びに来るなんて、しょっちゅうですよ。就職や結婚など、キャストがみんな、気持ちよく前に進むために辞めていくのもこの店の特徴かもしれませんね。
――みなさん円満に、前向きな辞め方をしているなんて、素敵です!
この店は “つなぎの場所”として最適。 会社を辞めたのに次の仕事が決まらなかったり、身体を壊して風俗を辞めたり、男性が嫌になってしまったり、いろいろあって落ち込んで引きこもっていたり……、頑張っても上手くいかなくて悩んでいる女性は、 ここで元気になって、お金も貯めて、余裕を持って次のステップに進んで行って欲しいですね。 もちろん「ただ稼ぎたい!」っていう女性にもおすすめ。男性を責めるのが好きな方や女性主導のサービスで稼ぎたい方、お店が合わなくて他店への移籍を考えている方など、どんな女性にも優しくて働きやすい店ですから。
――新人さんでもすぐに溶け込める雰囲気ですか?
心配しないでください。店長も私も、ほかのキャストも、新人さんが入店したら全力でサポートしていますから。つい数日前も、衣装を貸して、髪の毛を巻いてあげたりして、新人さんの撮影を手伝ったばかり。「これで電話が鳴るだろ~」って、私的には自信ありです(笑)。接客のアドバイスもしたので、絶対に稼げるようになると思いますよ。昨日、その子からお礼のメッセージと可愛いお菓子をいただきました。この店は、自然とそういうやり取りができる環境なんです。
――ゆうこさん、優しい先輩ですね~。
私も昔、先輩のお姉さんたちに同じようなことをしてもらいましたからね。私を指名してくださるお客様にも「とってもいい子だよ~」って、新人さんをおすすめしています。
――他のキャストさんを自分のお客様に勧めるなんて!
指名なんて、たまたま私だっただけ。日直みたいなものですよ(笑)。お店自体のリピーターになってくれたら、それでいいんです。
――日直っていう発想、面白いです(笑)。ゆうこさんのような先輩がいるなら、未経験の女性も安心して入店できますね。
私が手取り足取り、何でも教えますよ。希望すれば講習を受けることもできるし、そもそもこの仕事は“素人っぽさ”を強みに出来る仕事なので、未経験者でも問題ありません。M性感は女性主導のサービスだから、男性に無理やり何かをされることもないし。風俗で働いたら彼氏に悪い、親に悪いって思っている女性は、M性感に関してはそんな風に思う必要はないんじゃないかな。
――たしかに、彼氏や旦那様、ご両親に申し訳ないと思いながら風俗で働いている女性は多いかも……。
この店はお客様にとって“恥ずか気持ちいい店”。たとえるならば、痛気持ちいい足つぼマッサージのお店みたいなものなんです。だから、そんなに重く考えなくて大丈夫。正直言って、ヘルスやソープなど、ほかの風俗と比べてM性感は女性の罪悪感が薄いと思いますよ。
女性主導で、心も身体も疲れ切った男性を優しく包み込む
――こちらのお店を利用するお客様は、どんな男性が多いですか?
見た目が若くてダンディーな50代の男性が多いです。M性感に興味を持って来店する男性は、精神的にも肉体的にも疲れている人。責めるより責められたい、癒されたいと思っている方が多いんです。
――なんだか意外です……。
ここのお客様は「僕のこと、好きにしていいです~」って方ばかり。女性に触ってもらって、性的に元気になりたいから、わざわざM性感のお店を利用するんですよ。男として元気だったら、女性をナンパしたり、自宅に帰って奥さんとイチャイチャしたり、彼女の愚痴を聞いてベッドまで持ち込んだり……いくらだって女性と性的なコミュニケーションを取れますからね。
――なるほど。元気だから性欲を解消したいというわけではなく、逆に元気になりたくて風俗店を利用しているんですね。
心も身体も疲れているから、こっちは明るく「チンコ元気?」「お疲れチンコ!」って感じで、バカみたいに明るく振る舞ったほうがいいんです(笑)。それと、保母さんみたいな、包み込むような優しさも大事ですね。男性にこれを言うと否定するけど、たぶん全員マザコン(笑)。お母さんが何でもやってくれていて、至れり尽くせりな環境だった方が多いと思います。皆さん、世話を焼いてあげると嫌がらないし、喜びますから。ダメンズウォーカーみたいな、男性に尽くすのが好きな女性はこの仕事が向いているかもしれませんね。
――母性本能が強かったり、姉御肌だったり。世話好き女性にはぴったりのお仕事ですね。
尽くすと言っても、あくまでも女性主導で。M男さんを可愛がってあげるようなイメージですね。性的には疲れ切った男性だけど、この店のお客様は社会的に立場のある方が多いのも特徴。経済的な余裕があってガツガツしていないし、清潔感がある方ばかりなので嬉しいです。
――客層が良いと、接客しやすそう。
女性を大切にしてくれる紳士的な男性が多いので、これまでの風俗人生の中で今が一番、精神的に落ち着いて働けていると思いますよ。風俗で働いているといっても、雑に扱われたら病んでしまいます。私たちは性欲処理マシーンじゃないんですから!
――風俗嬢とお客様という関係性であっても、人と人。お互いに思いやる心が大切だと思います。
振る舞い方や男性の喜ぶポイントなど、お客様にいろんなことを教えていただいて、店名の「インテリお姉さん」という名にふさわしい女性になれたんじゃないかなって思っています。
――現在、どれぐらいのペースで出勤して、いくらぐらい稼いでいるのでしょう?
普通のOLと同じで、平日に出勤して土日祝日は休み。お給料は、1日あたり2万5千円といったところでしょうか。
――最後に、ゆうこさんの今後の予定をお聞かせください!
私の風俗人生は、2020年の東京オリンピックを機に終わりにしようと考えていたから、今は「もう来年じゃな~い!」って焦ったり、「どうしようかな……」って迷っているところ(笑)。
――もう、あと1年しかありません(笑)。
とりあえず、この店に新人さんがたくさん入って、育ってくれたら辞めようかな。すごくお世話になったし、ここが大好きだから、もしかしたら裏方でお手伝いするかもしれないけど。いずれにせよ、近い将来、プレイヤーは卒業する予定です。もう12年以上、風俗業界で可愛がってもらって、お客様からたくさんお金をいただいて、本当に良いことがいっぱいありました。でも、この世界に一生いるわけにはいかない。いつかは年齢や見た目の限界も訪れるし、新しい人が育ったら、今の席は譲らなきゃならないと思っています。
編集後記
在籍3年のキャスト「ゆうこさん」によると、この店の一番のウリは“店長さんの人柄”なのだとか。とても明るくてよく喋る店長さんは、待機中のキャストさんに絡みまくり(笑)。そのおかげで「エンジンがかかった状態で接客に行ける」と教えてくれました。もともとコミュニケーション能力が高かった彼女も、この3年間で鍛えられて、コミュ力80%から120%になったそう。今はもう、何か話を振られても、気の利いたコメントを秒で返せるそうです!お天気から芸能、政治まで、ありとあらゆる話を店長さんが振ってくるから、それを対応しているうちに自然とコミュ力がぐんとアップ!会話が苦手な方におすすめしたいお店です~♪
- 取材・文=松尾さと