大人の秘めた想いをストーリープレイで叶える。強みを活かして活躍できる本当のSM

公開日:
山の手花物語/佐藤

プロフィール

佐藤

佐藤店長/56歳)

愛知県出身。実家を支えるために、18歳から風俗嬢として働き始める。ソープ、水商売などさまざま職種を渡り歩き、スナックでSM好きの客と知り合ったことからSMサークルへ入会。そこで知り合った人脈を活かして、10年以上前からSM店を経営している。店名の由来は、かつて華道の先生として活躍していたことから。客や在籍女性からの信頼が厚く、周囲からは“ママ”と呼ばれて親しまれている。休みはお正月だけという仕事一筋なタイプ。

このインタビューのポイント!

  • SMへの目覚めとゴム着用へのこだわり
  • 人の数だけストーリーがあるから、ソフトSMでも稼げる理由
  • 前日予約や常連客に合わせて出勤。熟女に優しい働き方が選べる

東京・品川エリアで営業実績10年以上を誇るSM店『山の手花物語』。ソフトSMから始まりマニアックなプレイまで、さまざまな願望を満たせる稀少店だとSM愛好者たちから親しまれている。その中でもお客様が胸に秘めた要望に沿ってシチュエーションプレイを行えのるが最大のウリで、人それぞれの好みに合わせた細かい設定が可能。そのため最初はどんな接客をすればいいか戸惑ってしまいがちな未経験者もデビューしやすい。キャストは25歳~50歳くらいの大人な女性たちが多数在籍しており、シングルマザーやバツイチ、会社員など、ある程度の年齢や人生を重ねてから風俗未経験でSM嬢としてデビューする女性も珍しくない。

今回お話を伺った店長の佐藤さんも、18歳からソープで風俗嬢として働いていたものの、SM嬢として風俗デビューしたのは30歳を過ぎてからだったそう。風俗経験があったからこそ女性の体のことを考えて、接客ではゴム着用にこだわっている。そんな女性店長ならではの心遣いが溢れた店の雰囲気や、未経験者が聞いても分かるSMの世界について教えてもらった。

SMへの目覚めとゴム着用へのこだわり

山の手花物語

――佐藤さんは家計を支えるために18歳から風俗を始めたそうですね。最初は何がきっかけでSMに興味を持ったのですか?

最初はソープで働いていて、SMプレイをしたのは30代になってから。きっかけはスナックのママをしていたとき、お店の近くにSMショップがあり、そこのお客様が立ち寄ってくれることが多かったんです。お客様の話を聞くうちに興味を持ち、SM雑誌の文通欄を通じてサークルに入りました。

――そうなんですか。SMデビュー自体は、割と年齢を重ねてからだったんですね。

はい。最初はM嬢として興味があったんですけど、なぜかM男さんからのお誘いが多くて、そこからS嬢になっていきましたね。昔は男女ともに無茶をしないよう、SからM、MからSでプレイを始める傾向がありました。ただ、最近はS、M、どちらも希望するプレイから始めることが多いです。

――時代と共にSMプレイの流れも変わってきているんですか。そこからどのような経緯でお店の立ち上げを?

サークル活動で全国を回るようになり、SM好きのお友達が増えていったんです。その時々のエピソードが面白くて、母にもサークルでの話をしていて。そのうち「そんなに楽しいなら自分でSM店を立ち上げれば」と言われて奮起しましたね。その母も病気で亡くなってしまいましたが、死別した主人がM性感の風俗店を経営していたこともあり、生前に経営のノウハウを学んでお店を始めました。

――亡き母の想い……ではないですけど、ご主人含めて家族の応援があって開業されたなんてすごいです。立ち上げにあたり、特にお店でこだわった部分はありますか?

私が風俗嬢として働いているときに性病を移された経験がありまして、衛生面から接客時は完全ゴム着用を必須にしました。ゴム着用のSM店は少なくて、主人からは「それで客が入るのか」とは言われましたけど(笑)

――働く女性からすると安全面重視は嬉しいですね。オープン当初はキャストさんをどのように集められたのですか?

最初はサークルで知り合った友達に在籍してもらいました。あとは経営するなら自身も他のSM店を知っていたほうがいいと思い、M嬢として2~3件のSMクラブで働きました。どこのお店も「お客様に付いてプレイを覚えてください」というスタイルで、私の店はもっと女性も働きやすいお店にしようと思いましたね。

人の数だけストーリーがあるから、ソフトSMでも稼げる理由

山の手花物語

――ご自身でSM店を経営されてから10年弱。他店との差異はどんなところにありますか?

コンセプトはお客様が希望するオリジナルのストーリプレイを行えることです。予約が入った際に、教師と生徒、上司や部下、母親と赤ちゃんなど、お客様が希望されるシチュエーションを具体的に伺います。その要望に寄り添えそうな女性を派遣して、希望に沿ったプレイを演じてもらうことになります。

――ストーリープレイが中心となると、どんな女性が向いているのでしょうか。

風俗での経験・未経験は問いませんが、SMに興味があることは大前提ですね。演技経験のある方相手の意図を組んで演じられることが大切になります。また、お客様が希望されるシチュエーションは本当にさまざま。相手の欲望を笑ってしまう女性には向いていません。「そういう方はたくさんいますよ」とサラっと受け入れてあげられるかどうかが大切です。繊細で傷つきやすいお客様も多いですから。

――在籍女性は、SとM、どちらの割合が多いんですか?

S、M、両方できる方とさまざまですが、業界全体としてM嬢のほうが稼げる傾向にあります。ただ、うちはM男さんから人気がある店なので、スパンキングといってお尻を叩かれたいという要望は高いですね。スナップを利かせて強く叩いたり、接客する女性が実際に体罰をしたエピソードがあるとより興奮してもらえるので、そうした内容を接客前に私からアドバイスすることもあります。

――お客様が希望される意図を汲めるのは、SM歴の長い佐藤さんのアドバイスがあってこそですね。未経験から入店する場合、講習等はありますか?

S嬢希望なら入店時に簡単な縛り方やSM道具の使い方を、M嬢に関しては接客態度やM嬢としての心得などの基礎を教えます。ただし、どちらも女性が行える範囲でしかプレイをしてもらわないです。S嬢でも浣腸など汚いものが嫌という女性はNGプレイにできます。女性が出来る範囲から始められるので、無理なプレイをする必要はありません。

――自分自身で出来る、出来ないを見極めて仕事の幅を広げていけるんですね。

SMは人それぞれ嗜好が違うから色んなタイプの女性が必要です。できないことがあっても、その分他のプレイができれば人気が出ます。そのため女性には、縛り方が上手い、お尻が強く叩けるなど、得意なプレイを一つでも持つといいと伝えています。私も現役S嬢として一緒にプレイに参加することもありますし、サポートはいつでも可能です。また、シチュエーションに沿ってプレイすればいいから、未経験の女性でも接客で悩むことはないんです。

――佐藤さんもまだ現役の女王様として参加されるなんて、非常に頼もしいですね。お話を伺っていると、SMに対して印象が変わってきました。

SMって性格ではなくて、あくまで性癖。強気だからS、弱気だからMと思っている女性も多いですけど、本当のSはすごく丁寧なんですよ。実際に接客されてから、「私もこのプレイができそう」とレパートリーを増やしていく女性も多いです。

前日予約や常連客に合わせて出勤。熟女に優しい働き方が選べる

山の手花物語

――こちらのお店では待機所がないそうですが、入店後はどのような形で接客に向かうのでしょうか?

在籍されている女性は主婦や会社員がほとんど。指名が入るとメールやLINEで女性に連絡しますので、ご自宅や会社で普段通りの生活をしながら仕事が受けられます。お店に来るのは、必要な道具をお店に取りに来る時だけですね。

――連絡を待つだけなら、普段の生活を送りつつ副業として働きやすそうですね。

そう思ってもらえる女性には働きやすいのですが、何かには外で待機しないことでコソコソメールをしている姿を旦那様や恋人に怪しまれて、携帯を見られる可能性もあります。そのためには、他人に見られても困らないように事務的な文面で送っていますけど、身バレが気になる女性には仕事が終わったらすぐにメールを消去するなどの対処も必要になりますね。

――自由度が高い分、そうした注意も必要なんですね。在籍キャストさんはどれくらい稼がれていますか?

1本単価は60分コースで9000円が基本ですね。ただSMは90分以上のロングコースで入られる方も多いんですよ。どれだけ相性がいいお客様を捕まえられるかも大切で、在籍している女性たちは入店して間もなく、1~2人ワガママを聞いてくれる馴染みのお客様がいる印象があります。例えば、常連のお客様から連絡が来たときだけ出勤を決める女性もいますし、スノボに行くから冬は働かないといって趣味を優先して10年以上在籍している女性もいます。

――そんな風に出勤されるお店を始めて聞きました(笑)。自分のペースで働きながら相性のいいお客様を接客できるのは大きいですね。

他にも深夜営業もないお店ですし、慣れてきたら前日予約しか受け付けないなども可能ですね。あとは、プレイ以外でも、出張のお客様が一人でご飯を食べたくないから予約が入ったり、プレイ後に反省会と称して振り返りをするデートコースもあるんです。

――デートコースでそんな使い方もあるんですか。

あとは幼児プレイが好きな方なら一緒に子供服を買いに行ったり、女装願望がある方は外を歩いてみたい、など色々です。それ以外にも、プレイの後に誘われて予定がある場合は、他のお客様とデートコースがあるからとやんわり断れる利点もあります(笑)

――なるほど。SMといっても一括りにできる世界ではないですもんね。

そうなんです。誰しも最初はSMに興味があってもどんな世界か知らないから不安ですよね。実際は、ソフトプレイを希望されるお客様もたくさんいますし、人の数だけ要望があるから出来る範囲での接客で充分なんですです。お客様も少しだけSM体験をしてみたいという方もたくさんいらっしゃいます。ちなみにAVだと最後に挿入シーンがあったりしますが、あれは本当よくないですね(笑)。SMはプレイの過程が大切ですから、射精だけにこだわる人はほとんどいないんですよ。

――そういった本質があるから、ゴム着用のお店でも集客に自信があると。最後に、佐藤さんは今後どのようなお店を目指されたいですか?

ここまでストーリープレイを重視して遊べるお店は他にないと自負しています。お客様からはいつでも安心して遊びに来れる場所に、SMに興味がある女性からすれば、熟女になってからも活躍できる場所としてお店を守っていきたいです。相手の性癖を受け止めてあげて、その人を理解するのがSM。興味が少しでもある女性は、ぜひお話だけでも聞きに来てほしいですね。

山の手花物語
  • 取材・文=藤原リョウコ
  • 撮影=AKIO

品川 SMクラブのお店

佐藤さんが所属する
「山の手花物語」であなたも働きませんか?

このまま応募する

編集部おすすめのMyStory

働くエリア

働く業態

入店前の風俗経験

給料(月額)

働き方

働く理由