プロフィール
倉持さくら
長崎県出身。声優に憧れて東京の大学へ進学したが、業界の厳しさを知り挫折。早期に奨学金を返済したいと、同店で働き始める。休みの日は家にいることが多く、趣味は料理とアニメ鑑賞。得意料理はから揚げだそうで、いくら食べても太らないことが自慢のひとつ。
このインタビューのポイント！
- 女性から奉仕するサービスは、オプション含めて一切なし！
- マッサージを受けるだけで稼げるなんて思わなかった
- お客様との会話が仕事の楽しさ
風俗でマッサージといえば、女性が男性客に施術をする回春や性感マッサージがほとんど。しかし、今回紹介する池袋の『魅惑のマッサージルーム』は、お客様がマッサージ師になって女の子を気持ちよくさせるという、全く新しいコンセプトのお店。オプションでトップレスはあるものの、マッサージ中は下着着用が基本。男性をリードすることもなければ、奉仕することもない。キスやフ○ラ、直接の局部へのタッチもないので、風俗未経験の女の子も安心だ。
今回お話を伺った倉持さくらさんは、「とにかくマッサージが気持ちいい！」と、接客内容にご満悦の様子。あまりの気持ちよさに思わず眠くなってしまうときもあるらしいが、優しいお客様ばかりで甘えても大丈夫なのだとか。特徴的なコンセプト店でイキイキと働くさくらさんに、接客内容について詳しく聞いてみた。
女性から奉仕するサービスは、オプション含めて一切なし！
――さくらさんが風俗を始められたきっかけは何でしたか？
家庭の事情で学費は自己負担しているので、なるべく大学の奨学金を早期に返済したいと思い始めました。風俗の仕事は、抵抗よりも自分にも出来るのかがすごく不安でしたね。
なので、なるべく女性側から奉仕するサービスがないお店を探していました。身バレも心配だったのでエリアは池袋に絞り、「マッサージを受けるだけで働ける」と求人に書かれていたこちらのお店が珍しくて応募しました。
――確かに女性側がマッサージを受けるお店は珍しいですね。接客までの流れを教えてください。
接客場所は池袋駅周辺のホテルで、女性が向かうまでの間にお客様は事前にシャワーを浴びていただきます。お部屋で合流したら少し会話をしてからオイルマッサージを受け、最後はお客様ご自身でフィニッシュいただきます。
コースはスタンダードとトップレスの2つがあり、スタンダードですと本当のマッサージだけで女性は胸も触られません。ただ、人気が高いのはトップレスコースのほうです。
――施術中はどちらのコースも下は触られないのでしょうか？
はい。女性はお店で用意されたエステ用の紙パンツを履くんですけど、オプション含めて下脱ぎがなく、直接局部を触られることもないですね。
お客様も施術中はお店で用意した服を着ていただくか、もしくはリラックスした服装なので、お互いにオールヌードになることはないです。オプションも電マ、リモコンローター、パンスト持ち帰りの3種類だけで、キスやフ○ラといった女性から奉仕する内容は一切ないですね。
――AV等でも男性から女性を施術するのは人気のシチュエーションですけど、実際マッサージ師の役のようになりきるお客様もいらっしゃいますか？
お店のホームページを見るとそういう印象がありますけど、実際は全然いないんですよね（笑）。40～50代くらいの紳士的なおじさまが多くて、普通に会話をしてからマッサージに入ります。施術が終わったあとも、一緒にシャワーを浴びることはなく風俗で働いている気はあまりしないですね。
――そうなると本当に風俗未経験から始めやすそうですね。ここまで簡単だと体験入店や講習などもないのでしょうか？
講習は無くて、新規のお客様用に接客の流れを知っていただくマニュアル漫画があり、面接のときにそれを見ながらスタッフさんに説明いただきました。
女性の都合にもよると思いますが、体験入店は2～3時間から始められて、お客様ひとりだけの接客で仕事が合うか合わないかを判断できます。私も初日はひとりだけの接客でした。
マッサージを受けるだけで稼げるなんて思わなかった
――今はどのくらいのペースで出勤されていますか？
週1～2回出勤していて、1日2～3人の接客でお給料は1万5000円～2万円ほどです。今は学生ではなくなったので、最近は週4の出勤に増やしています。
――マッサージを受けるだけでその金額は魅力的ですね。マッサージがメインとなると、何分コースが人気なのでしょうか？
90分コースで入ることが多いですね。最初に会話を楽しんでから施術に入りますのでマッサージは実質1時間くらい。お客様にもよりますが、なかにはマッサージよりもお話している時間のほうが長いときもあります。
マッサージはあまりに気持ちがよくて、いまだに「マッサージを受けるだけで稼げていいの？」と頭をよぎるときがあります（笑）
――疲れていたら寝てしまいそうです（笑）。マッサージはオイルを使われているんですよね。付け心地はいかがですか？
オイルはちゃんとしたエステ用のものなので、不快感もなくてスベスベになりますね。ただ、毎回接客が終わるごとにシャワーを浴びているんですけど、そのときにちゃんとボディークリーム等で保湿しないと乾燥してしまいます。お客様から触られる仕事なので、お風呂上りは要注意ですね。
――マッサージという明確なコンセプトがあると、キャストさんとしても働きやすいですか？
お客様も優しい方ばかりですし、マッサージのみと謳っているせいかお客様から変な強要等がないところが好きですね。スタッフさんも優しいので、私はこの仕事に対しての悩みがまったくないんですよ。集団待機しているときも、スタッフさんから私の好きなアニメの話を振ってくださったりして和むことが多いです。
――お店のアットホームな雰囲気が伝わってきます。未経験でも働きやすそうな印象を受けましたが、お仕事のやりがいを教えてください。
マッサージが終わった後に、お客様から「また来るね」とか「楽しかったよ」と言われると嬉しいですね。私からしたら、マッサージを受けているだけなのに、そう言っていただけるのはありがたさしかないです。
お客様との会話が仕事の楽しさ
――マッサージを受けるだけとなると、接客する際は何を意識することが重要なんでしょうか？
まずは笑顔を大切にしていますね。それとお客様のお名前を覚えることはそこまで得意ではないんですけど、相手の顔を見ると以前した会話を詳しく思い出せるんです。例えば「この間言われていた旅行はいかがでしたか？」とか、かなり前にお話したことも思い出せて、そこで「よく覚えていてくれたね」と喜ばれます。
――ちなみにお客様とはどんな会話をされることが多いのですか？
私の趣味がアニメとお客様にもお伝えしているので、趣味が合う方とは作品の話で盛り上がることが多いですね。私が詳しくない話題の場合は、スポーツ好きなお客様なら教えてもらったり、体を鍛えていそうでした運動について聞いたりなど、お客様の趣味に沿ったお話を引き出すようにしています。
――無口なお客様だった場合、会話を広げるコツはあるのですか？
無理に会話を広げようとはしないですね。相手が私の話に興味を持ってくれたらたくさんお話ししますし、お喋り好きな方でしたらこちらが聞き手にまわります。
お話されない場合は、特にスキンシップを意識して、マッサージ中は肩に触れたり、帰り際にお客様にハグをしてから帰るようにしていますね。
お客様の見極めは、入店2年目なので接しているうちに分かるようになりました。
――なるほど。相手を見極めて男心をつかめるようになったんですね。入店したてで難しかったことはありますか？
仕事はマッサージだけなので楽なんですけど、先ほど言ったようなお客様の見極めは最初難しかったですね。会話のテンポがつかめず、あまり楽しんでもらえなかったなと反省するときもありました。色んな方とたくさんお会いするうちに、人を見抜く力が育ってきたかもしれません。
――学費返済が目標とのことでしたが、お店はあとどれくらい続けられる予定でしょうか？
実は家庭の事情で年内に長崎へ帰らないと行けなくなってしまい、12月でお店を辞める予定なんです。それまでは稼げるところまで稼いでいきたいですね。今は学費を返済しながら貯金もできていて、ようやく100万円貯められました。
――その若さで返済しながら貯金できるのは素晴らしいですよね。今後は地元で他のお店で働こうと思われていますか？
いえ、他の風俗店で働こうとは思わないですね。本当に女性からサービスはなしでマッサージを受けるだけで働けるお店は他にないと思うので。お客様やスタッフさん含めてお店の雰囲気もいいですし、ここのお店で最後にする予定です。受身で働けるのが楽なだけでなく、マッサージも気持ちいいんですよ。色んな方と密にコミュニケーションが取れて楽しい仕事なので、出勤も増やしましたし卒業に向けて頑張っていきたいです！
- 取材・文＝藤原リョウコ
- 撮影＝伊藤メイ子
