プロフィール
Anesthe(アネステ)梅田店/グローアップグループ(GHD)
えり
広島県出身。勤めていたリラクゼーションマッサージの店が倒産したことを機に、同店へ入店。5年の勤務を経て、この度お店からの卒業が決定した。現在は女性専用エステサロンの経営に着手している。趣味はゴルフ。最近始めたばかりだが、今一番の楽しみだとか。
このインタビューのポイント!
- 「目的をもって卒業して欲しい」という経営理念
- マッサージのスキルアップは指名客獲得に必須
- お金は手段であって目的ではない
ホテヘル&性感エステブランドの風俗店を運営するGROWUPグループ。関西で展開している店舗数はなんと30以上!その系列店である『Anesthe(アネステ)梅田店』は、繁華街・梅田で午前中からもバッチリ稼げる抜群の集客力を誇るエステ店だ。基本の施術はオイルマッサージとハンドサービスのみ。ハードなオプション、下半身への直接タッチ、粘膜の接触は無いため衛生面でも安全な仕事内容となっている。また、面接官・求人オペレーター・講習インストラクターも女性スタッフがそろっているため、風俗未経験者も安心。さらに、セカンドキャリア支援にも取り組んでおり、お金を稼げるだけでなく将来の展望も描ける場所となっている。
今回は5年で2500万円もの金額を貯めたという人気キャストのえりさんにインタビューを実施。すでに卒業が決定し新しい道を歩み始めている彼女は、どの様な働き方で夢を叶えたのか、じっくり語ってもらった。
「目的をもって卒業して欲しい」という経営理念
――えりさんはこちらのお店で5年ほど働かれていたそうですね。
はい。ですが、すでに目標が達成して卒業することが決まっているんですよ。
――それはおめでとうございます!今後はどの様な道に進まれるのですか?
女性専用のエステサロンの経営をすることになっています。ここのお店とも連携させてもらって、キャストが安価で施術を受けられる制度も設けています。
――凄いですね!それにしても卒業してからもお店と連携を取れるなんて、とても良い関係性を築かれているんですね。
今年の3月から、グループ全体でのセカンドキャリア支援がスタートしたんですよ。これは例えば将来どんなジャンルでもお店を経営したいと思ったキャストが、飲食店やネイルサロンなどを出店した場合、在籍していたお店と連携して集客面でバックアップしてもらえるんです。ただお金を稼ぐだけじゃなくて「最後は目的をもって卒業して欲しい」という経営理念に基づいたプロジェクトですよね。私が在籍していたお店と今度出すサロンとの連携も、その支援の一環です。このスタイルを確立することで、社会的貢献を担っていきたいそうです。
――経営理念やセカンドキャリア支援制度もあるなんて企業として素晴らしいんですね。他にもえりさんの様な支援を受けているキャストさんはいらっしゃるのでしょうか?
いえ、実は私が第一号なんです。でも、これからどんどん増えていくと思いますよ。社会に価値を生み出せる人間を輩出していきたいというのが、これからのグループの目標だそうなので。私自身も、たくさんの仲間ができることを楽しみにしています。
――最初からご自身でお店を持ちたいと考えられていたのですか?
将来の目標を考えられるようになったのは、入店して半年以上経ってからですね。入店当初はとにかく仕事を探さなきゃ!という意識だったので。お店のスタッフさんとお話しするうちに、どんどん影響を受けていきました。
マッサージのスキルアップは指名客獲得に必須
――えりさんは、どの様な経緯でこちらのお店で勤め始めたのでしょう?
もともと、リラクゼーションマッサージの店でセラピストとして働いていたんです。でも、そのお店が倒産してしまったので、知人の紹介でこちらに入店しました。
――前のお店は普通のマッサージ店となると、風俗店で働く抵抗は無かったですか?
その当時は、本当に日銭さえ稼げれば良かったので(笑)。あまり気にしていませんでしたね。
――だいぶ軽いノリからスタートしていたんですね。でも、本格的なマッサージ経験者ですし、入店直後の講習などはかなり免除されたのでは?
いえいえ、そんなことは全くありませんでした。むしろ、前のお店のクセを取るために一から指導を受けました(笑)。でも、そのお陰で物凄い金額を稼ぐことができたのは事実です。この努力は結果的に自分の大きな糧になっています。
――やはりエステ店で指名を取るには、マッサージ技術は必須なのでしょうか。
それはあると思います。私の場合は、最初は自分のキャラクターでも指名が取れていました。実は面白いキャラで通っていて、一緒にいて楽しいと思ってもらえることが強みだったんです。ただ、スキルアップしていけば、マッサージの技術だけでも指名が取れるようになっていくので、欠かせないものであるのは間違いないです。そのため、プロフィールでもキャストの技術ランクが一目瞭然になっています。
――マッサージ講習・スキルアップは大事であるということですね。確か、技術のランクは星の数で表されていましたよね。
はい。入店直後は星1個から始まって、ランク10段階まであります。認定試験に受かる毎に1つずつ増えていくのですが、最終段階の星10個になるまではなかなか大変です。私もそこまで行くのに5年かかりました。
――マッサージ以外で、指名客を得るために尽力したことはありますか?
写メ日記の更新はかなりマメに行っていましたね。1日に5~6件は投稿していたと思います。今の時代、稼ぐためにはネット指名のお客様も大切な存在。私はネット上でも最大限のアピールをしつつ、地道に技術を磨くことでかなり指名客を増やすことができました。
お金は手段であって目的ではない
――努力されてきた、えりさんのキャストとしてのお給料はいくらほどだったんでしょうか?
オープンからラストまでいると、1日に5~6人の接客で日給5~6万円になります。一時期は月に160~170万円稼いでいたこともありました。
――それは凄い!ヘルス級、もしくはそれ以上の金額じゃないですか。でも、出勤時間のわりに接客人数はあまり多くないんですね。
エステ店は接客時間が長めで、80分または100分コースを希望するお客様が多いんですよ。180分で入られる方もいて、新人のときは筋肉痛になったりもしました(笑)。正直な話、コツをつかむまでは大変な部分もあります。でも、その分だけバックが大きいという利点があります。
――最終的にはどれくらい貯金されたのですか?
5年間で2500万円です。でも、このお店は25~40歳くらいまで幅広い年齢層が在籍しているので、私もあと10年以上いたら貯金1億円は目指せると言われました(笑)。
――いやいや、2500万円も十分立派な金額ですよね。優秀なキャストさんだった証拠じゃないですか。
でも、私は最初からちゃんとデキるタイプのキャストでは無かったですよ。先ほども言ったように最初の目的は日銭でしたから(笑)。でも、当時の店長で今はこのお店の社長になっている方が、すごく目をかけてくれたお陰で入店してから意識がすごく変わりました。
――そうだったんですね。その元店長さんにはどの様なサポートをしてもらったのですか?
本当に色んな言葉を掛けてもらって、その度に背筋がシャンとしたことを覚えています。特に印象に残っているのが「お金は手段であって目的ではない。それを使って、どう次のステップを踏めるかが大事なんだ」という言葉。目標があるわけでもなくただお金を稼ぐだけの日々だった私は、これには凄くハッとしました。
――確かに凄く良い言葉ですね。他に印象に残っている言葉は?
「キャストの女性たちがその人らしい人生を送るために寄り添えるお店でありたい」と仰っていた時にも感銘を受けました。風俗はお金に囚われがちな世界ですが、それだけではない場所だからこそ、このグループには人が集まってくるんだと思います。
――えりさんも今後は経営者側に立場が変わりますが、元店長さんからのサポートは今だからこそ強く感謝できることも多いのではないですか?
そうなんです。卒業が決まってからは、経営についてのアドバイスもたくさんいただきました。最近ゴルフを始めたのもその影響です。これからは、私の方から恩返しできるよう頑張っていきたいですね。
――独立した後の今後の目標について教えてもらえますか?
今の目下の夢は、従業員を雇って自分のお店をどんどん大きくしていくこと。こんな風に思えるようになったのは、すべてこのお店のお陰だと思います。培ったノウハウを活かして、卒業生としてお店が誇れる存在となれるよう努力し続けていきたいです。
- 取材=藤原リョウコ
- 文=もちづき千代子(@kyan__tama)