ドラマのような悲運の数々。乗り越えた先は「頑張りが収入に直結する夢の世界」

中卒、16歳で結婚、17歳で出産。幸せを掴んだ矢先に起きた不幸。

――かなたさんは、このお仕事はいつから始めたのですか？

ここには2023年の5月に入店しました。その前にヘルスで少しだけ働いてみたのですが、指入れがキツくてすぐに辞めちゃったんですよね。

――では、ヘルスから『新大阪秘密倶楽部』に来たのは、指入れなどの負担がないから？

はい。友人がここで働いていて、おススメされたんです。「プレイ内容はM性感で、女性から責めるのみ。下半身が痛くなるようなことはないよ」って。

――今はどのようなライフスタイルを送っているのですか？

子どもが3人いて、学校や保育園の合間に働きにきています。もちろん夫には内緒です。

――結婚しているのですね。それまではどのようなお仕事をされていたのですか？

私は中卒なんですよ。家がとにかく貧しくて、電気を止められることもしばしば。高校進学なんて考えられず、中学卒業と同時にアルバイト生活。16歳で結婚をして、17歳で出産。3人の子どもがいるのですが、一人目の子どもは前の夫、ふたりは今の夫です。話せば長くなるんですが、いろいろ複雑なんですよ（笑）。

――すでに驚いています。育った環境も大変だったのですね。

小さい頃に両親は離婚。母親に引き取られたのですが、母が育児ノイローゼになり育児放棄状態。17歳で長女が誕生し、幸せな日々を送っていました。が…結婚をして3年、私が19歳の時に、夫がバイクの事故で亡くなってしまったんです。

――そんな。お子さんも小さいのに…。

実の母親とは、すでに絶縁状態。一方、亡くなった夫のお母さんはとにかく優しくて、愛情に飢えていた私を我が子のように大切にしてくれていたんです。戻る家もないため、一緒に住ませてくれて。

ただ、夫が亡くなってしまったショックは大きく、精神的に病んでしまったんです。大切な人が突然目の前から消えてしまうなんて、信じられませんでした。そして、学歴も職歴もない私が、子どもを養っていけるのか、という不安。

――今までずっと耐えてきて、やっと掴んだ幸せだったのに辛すぎます。

本当に一時は絶望感しかなかったですね。でも「娘のためにも、このままではいけない」と、何とか立ち直り、今に至るんです。

育児の合間に月50万円。ランクがあがれば収入も大きくUP！

――どん底から脱出できて本当によかった！新しい旦那様とはどこで出会ったのですか？

体調が戻り、パチンコ屋さんに準社員として入社。そこで知り合った人と結婚して、新たにふたりの子どもを授かりました。義理のお母さんも、私の新たな人生を心から喜んでくれて。本当の母親だと思っているので、今の夫にも、母として紹介しました。夫にも過去のことを話し、全て受け入れてくれましたし、長女のことも可愛がってくれて。幸せですね。

――お子さんが3人となると、育児も大変ですよね。忙しいなか、あえて風俗を始めたのはなぜですか？

過去のことを思うと、いつ何が起きるかわからないな、って。急に夫が働けなくなる日も来るかもしれないし、私も同じ。そんな時でも、お金さえあれば、子どもには苦労をかけないので。少しでも将来の安心を得るために、稼げるだけ稼いでおこうと考えました。

――かなたさんの言葉は重みがあります。本当にその通りですね。苦労をしても、お金があれば何とかなることも多いでしょうし。

他の仕事も考えたのですが、やっぱり時間の融通が利いて、ここまで稼げる仕事って他にはないんですよ。今は、週4日くらい、時間は10時～16時半と、無理のない出勤ですが、1日3万円は稼げます。月換算はだいたい50万円ほどで、これがほぼ全額貯金に回せるんです。

――まだ入店1年も経っていないですが、ランクも順調に上がっているようで素晴らしいです。ランクによってバック額も変わってくるのですよね？

ポイントによってランクが上がっていきます。ランクによって1本1000円違ったりするので、これが1か月の合計になると、お給料はかなりの額になりますよ。

――1日の勤務時間は6時間半ということになりますが、接客人数は何人くらいになりますか？

90分のコースが多いのでだいたい2、3人です。MAXでも4人。お客様は紳士的な方ばかりですし、責められる負担もないので、全く苦ではないですね。

――お客様はどのような方が多いですか？

年齢は本当に幅広くてハタチくらいの学生さんが来たこともあります。風俗未経験でここを利用する方も。男性って、責められることに興味を持っていても、なかなかそれをパートナーに言えなかったりするみたいで。

――こちらは、お姉さんたちがうまく導いてくれそうな感じがしますしね。

最初は、興味が先行しているだけので、SMクラブほどハードなものは望んでいないんですよね。でもソープやヘルスだと自分が責めなくてはいけない。ここなら、ライトな感じで試すことが出来る、というイメージもあるようです。

そうそう、驚いたのが、このお店はご新規様が多いこと。老舗なので、当然常連さんも多いですが、ご新規様も多い！常にお客様が入るお店なんだな、と実感しています。

学歴や職歴に関係なく努力が実を結ぶ。正解がないからこそ、面白い。

――肝心のプレイに関してですが、下半身へのタッチは無し、フ〇ラや、キスも無いのは本当ですか？

上はトップレスになりますが、下着は脱ぎません。ただし、聖水のオプションが入った場合は、脱ぐこともあります。フ〇ラは無し。キスは、店としては無しですが、本人にゆだねられていますね。私はキスをしたほうが興奮するし、プレイに入りやすいのでしちゃいます。実際にキスをしない子もいますが、全く問題ありません。

――上半身はお客様が触っていいのでしたっけ？

お客様から触って来るのはNGです。ただし、プレイの流れで女性自ら「触らさせてあげる」「舐めさせてあげる」のはOK。常に女性が主導権を握るので、自由度は高いですね。お客様が触ってこようとしたら「悪い手やな。縛っておこうか」って、縛ってしまうこともあるんです（笑）

――お預け状態から、触らせてもらったら興奮しちゃいますね。

コツを掴めば、自分のやりやすい流れに持っていけるので、初めての女の子でも働きやすいと思います。ヘルスの時は、どのお客様も「本番強要」をしてきたのですが、ここは見事にそういうお客様はいませんね。

――そういったプレイを求めているならＭ性感には来ないですよね。基本は責めてほしいわけですから。

お客様もあしらわれるのを分かっていて、そういうことを言う方はいますよ。そんな時も「おしおきして欲しいの？」と言えば、喜んでくれますし（笑）

――かなたさんは、元々「痴女」タイプ？プライベートは責め派ですか？

基本受け身でした。だから、最初はすごく難しくて。頑張っても全くお客様が返らない時期もあり、とても落ち込んでいました。でも、この仕事はすぐに結果が出るものではないので、焦らずしっかり接客をすることに努めていましたね。

――どのようにして「痴女」を演じることができるようになったのでしょうか？それが難しい印象があり、応募を躊躇してしまう方も多い気がします。

たぶん、皆さんそうだと思うのですが「痴女」を難しく考えすぎてしまうんですよね。私もお会いした時からお見送りまで、痴女を通さなくてはならないって思い込んでいたんです。

スタッフさんに相談したら、先輩キャストさんの動画を見せてくれて。その方は、痴女になり切る時と、そうでない時、メリハリをつけてプレイをされていました。あぁ、こういうのでいいんだ、と安心したんですよね。

――それならできそうですね。なかなか最初は難しいかもしれませんが、経験を積みながら、技術を深めていくしかないですものね。

このお店のいいところは、聞く人、参考にできる人が多いことです。以前、お客様に「Mの方の心理を理解するのが難しい」という話をしていたことがあるのですが、その方から「〇〇ちゃんに聞くといいよ。彼女はそういうの勉強していて詳しいみたいだよ」と教えていただいたんです。

その先輩にお会いした際、早速質問をしました。すごく親切に教えてくださいましたね。

――スタッフさんもキャストさんも、お客様もいい方ばかり。皆さん、健全というか、しっかりしている。すごくいい雰囲気だと感じます。

本当に人に恵まれた環境だなと思います。そして、学歴も社会経験も乏しい私が、毎月しっかり大金を稼ぐことができますし、頑張れば頑張るだけきちんと評価してくださるので、やりがいがあります。

簡単ではないし、正解がない世界だからこそ、いろいろと試していく楽しさがありますね。