「正直すぎるお店」でお客様とキャストの心を鷲掴み！誠実さを貫く経営方針

お客様に対して嘘がないと、女性も働きやすい

──柔道家の格言『自他共栄』を店名にされるとは、ユニークなお店ですね。創業6年目だそうですが、開業された経緯を教えてください。

前職ではAVプロダクションの代表を務めていました。そこから、同じく女性と接する仕事として風俗店を経営しようと思い立ったんです。それで、今までにない明確なコンセプトをもった店を起業しました。

──どのようなコンセプトなのでしょうか？

モットーは「正直すぎるお店」です。店を開く際、サービス業なのにお客様のことを考えていない風俗店が多すぎると思ったんですよね。例えばパネマジやスリーサイズ詐称は当たり前。お客様に対してアタリ、ハズレがあって当然という業界の構造に違和感を持ちました。

──確かに高額な料金を支払うのはお客様なのに、サービスの質にバラつきがあるのは不思議な話ですよね。

働く女性からしても、パネマジのメリットなんてほとんどないんですよ。写真の出来が良すぎたら、お客様とお会いしたときに落胆されて、接客の期待値だけが上がってしまう。うちの店も、ホクロを消すなどの最低限身バレしない程度の加工は施しますが、スリーサイズも実寸で掲載しています。

──お店の広告展開も独特で、風俗情報サイトを利用しないのに、1万人以上の顧客を獲得されているとか。

BS番組の「田村淳の地上波ではダメ!絶対!」で取り上げていただいたことをきっかけに、店名の知名度が一気に広がりましたね。それ以来、口コミで評判が出回り、遊びに来てくださるお客様が多いです。

──私もその番組は拝見しましたが、中でもお客様のプレイ内容に評価を付ける男子力検定のオプションがあるのが気になりました。

「GTA検定」ですね。これは希望者のみになりますが、女性側がお客様のプレイを評価するんですよ。評価内容は、身だしなみ、プレイ内容、雰囲気作りなど。ただ評価基準は、「爪を短く」とか「口臭チェック」とか基本的なことばかりなんです。そうすると、みんな女性に嫌われたくないし、合格したいから客層が良くなる。そういう意図を狙って、この企画を立てました。

──女性側がお客様を評価するなんて斬新。古沢さん、アイデアマンですね。

うちの店は料金帯が高めの設定。だからこそ、お客様も社会的地位の高い方が多いんです。誠実に営業することでいいお客様が付いてきてくれるし、客層が良ければいい女性も来てくれる相互効果があるので、双方に力を入れて経営しています。

稼ぐ秘訣はルックスと性格。性格は心掛け一つで変えられる

──こちらのお店では、どんな女性が活躍されているのでしょうか？

20代前半から中盤の子が主力のお店です。素人系がコンセプトのデリヘル店なので、新人が入店すると特に予約が殺到します。その一方、お客様の料金帯が高級ラインですから、女性にもある程度の容姿や接客態度が求められます。経済的に余裕のあるお客様が好まれる女性となると、優しさや純朴な雰囲気を持つ方が好まれやすい傾向にありますね。

──新人の場合、平均給与はどれくらいですか？

出勤時間や日数に関わらず、シフトが決まれば必ずお客様を付けます。なので、1人あたりの接客の金額が目安になります。新人の場合、お客様もお試し感覚なので70分コースが多くなります。1日４件全て70分コースのお仕事を頂いた場合、５万円を稼ぐことができます。

──そこまで明確だと、目標金額が立てやすいですね。

本指名を頂けた場合、それはその子の接客が良かった証と考えています。 ですので、本指のバックを大きく優遇しています。本指名が付けば3千円以上アップで1日平均7万円以上となりますから、リピーターのお客様をつかまえると大きいですね。そのためにも接客の心構えとして、必ず面接でお伝えすることがあるんです。

──それはどんな内容なんですか？

「お金はすごく大切だけど一番ではない」ということですね。大概はお金で解決できる。この仕事を始めるのもお金が必要だけど、決してそれがすべてではないことを知ってほしいんです。それが分かっていないと、指名を取るために必要な「また会いたい」と思わせる接客が出来なくなってしまうので。

──指名を取るには、何を意識したらいいんでしょうか？

「店に言われた通りにやっているのに稼げない」という思考が、稼げなくなる最大の原因です。人気を出すにはルックスと性格の2つが大事。ルックスはなかなか変えられませんけど、性格に関しては「接客でどういう自分を打ち出すか」、心構え一つで変えられます。その考えに賛同できる方じゃないと、うちの店で働くのは難しいので必ず面接でお話ししています。

写メ日記なし、営業時間が短くても、お客様が殺到する理由

──「正直すぎるお店」がモットーだそうですが、キャストさんに対しては今後どのような店にしていきたいですか？

風俗店って、働く女性からしたら学校みたいな場だと思っているんです。いずれはみんな絶対に卒業する。でも、いる間は少しでも効率よく稼いでほしいじゃないですか。そして、卒業するときは少しでも次の生き方を決めてから、退店してほしいと願っているんですよね。実社会は厳しい。だからこそ、うちの店に来たら、僕は優しく仕事や人生で役立つことを伝えたいと思っています。

──失礼ながら、古沢さんはもっと厳しい人なのかと思っていたんですが、父親や先生のような愛情を感じますね。

僕、意外と普通のことしか言わないんですよ（笑）。余談ですが、うちは集団待機で待っている間にコンビニに行く女性も多いんですね。でも、それだと味気ないじゃないですか。それで各地からご当地グルメを取り寄せて、僕がまかない料理を振舞うようにしたんですよ。これが好評で、「手料理を久しぶりに食べました」なんて感想を聞くと、なんだか嬉しくなっちゃいますよね。

──そのために炊飯器まで買うなんて、本当にお父さんみたい。古沢さんの人柄に惹かれて、入店を決める女性も多そうですね。

少なくても今在籍している女性は、僕の信念に賛同してくれています。ただ、正直どこの風俗店も女性の採用が非常に難しくなってきているのは事実ですよ。パパ活に流れる女性も多いし、求人広告もどれも似たような内容で、結局バック率が極端に高い店があればそこに流れてしまうから。

──そうした業界全体としての流れもある中で、女性の働きやすさ向上のため、何か取り組まれていることはありますか？

客層に関しては、本当にいいと思いますよ。お客様ってその女性が「いい子」だと思ったら、絶対に嫌われる行動をしないんですよ。嫌われたくないから紳士的に振舞う。うちの店は性格のいい女性しか採用していないから、お客様も楽しく遊べるし、 結果的に女性側も接客がラクになる。客層の良さはそこにあります。

──正直なお店だからお客様も誠実で、結局働く女性に返ってくるんですね。

うちは写メ日記も一切ありませんし、営業時間も13時～25時までと普通の風俗店と比べても短いんです。それはすでに根強いお客様がたくさんいるから。あまり深い時間だと泥酔のお客様がいる可能性もあるし、健全な時間帯の営業だけで客層の維持を図っています。それでもお客様が付いてきてくれるのは、信頼だと思っています。

──古沢さんのこだわりが伝わってくるお店です。

お客様の不利益に繋がる事はしない経営方針で、多大な信用を得てきました。本当に良いお客様ばかりなので、他店から移籍した女性は皆、口を揃えて「客層が良くてびっくりしました」と言ってくれます。面接はハッキリと腹を割ってお話しできるいい機会になりますので、 風俗で働くうえで誠実な対応を求めたい女性は、ぜひお越しいただきたいです。