プロフィール
池袋人妻城/モアグループ
ツツイ
出身も池袋。フリーターからキャバクラ、そして風俗業界へ。自分も、キャストも、頑張ればそれだけ結果がついてくる世界に面白さとやりがいを感じている。休日はスーパー銭湯でゆったり過ごすことが楽しみ。好きなアーティストを真似て過去にギターもかじったが、指がつりそうになり挫折。
このインタビューのポイント!
- 自分の資質を試すなら風俗がいい
- 電話だけでベストマッチングにつなげる難しさ
- 前向きな子には、必ずいい流れがくる
池袋駅の繁華街を抜けた先に『池袋人妻城』のオフィスはあった。
4階建てのビルの1階が事務所で、2階は撮影スペース。3、4階は個室の待機所という贅沢なつくり。デリヘル大手、モアグループのオフィスはどこも明るく開放的だ。
本日お話をお聞きしたのは店長のツツイさん。クールな語り口の中にも、仕事に対する熱意が伝わってきた。でも、実際のキャラはとても愉快!(笑)
自分の資質を試すなら風俗がいい
――ツツイさんの経歴を教えてください。
池袋が地元なんですが、高校を卒業して最初はフリーターでした。23歳くらいから2年間はキャバクラのスタッフ。そのあと風俗業界に入りました。最初は店舗型ヘルス、そのあとホテヘルも経験し、今のデリヘルは初めての業態です。
――現在43歳ということは、もう20年近くこの世界にいるんですね。風俗業界を選んだ理由はなんでしょう?
キャバクラの女の子ってもちろん歩合なんかもあるけど、基本は時給じゃないですか。でも風俗って“1本いくらの世界”ですよね。いるだけじゃ稼げない。どうしたら稼げるかを自分で考えて自分をプロデュースするんです。スタッフも同じで、どうしたら女の子に稼がせてあげるかを考える。自分の資質を見れるというか、そういう感性を活かせるのが風俗のほうが大きいのかなと思ったのがきっかけです。
――たしかに風俗嬢は、写メ日記やキャラづくりなども含め、自らを売り込む工夫をしないとならないですよね。頑張る女の子たちをスタッフがどうやって収入につなげていくかって重要です。
集客も大事ですが、かかってきた1本の電話を確実につなぎとめることも重要です。
お客様とキャストさんのマッチングを最高のものにしたいですからね。
――デリヘルは初めてとのことでしたが、何社か風俗業界を転職したってことですよね?
はい。もう業界に入って長いので、転職は何度かしていますね。ここで5店舗目です。モアグループに入社してから4年が経ちます。
――差し支えなければ転職理由を教えてください。
正直に言うと飽きてしまうんです(笑)。どういうことかと言うと、小さい店舗だと役職がついても、基本は同じ仕事の繰り返しなんですよ。大きく何かを改革する資金力がなかったり、人材が不足していたりで、結局日々ルーチンワークで終わってしまう。休暇などの面でも厳しいものがありますし、それを耐えるにしても、次が見えないと長く続ける意味もないな、と。だったら心機一転またお店をよくするために転職しよう、という感じでした。
――目標が見えていたら困難も乗り越えられそうですけど、先が見えないと辛いものがありますね。
その点、モアグループは業界大手なので待遇もいいですし、社会保険や休暇もしっかり取れます。大手でないと、なかなかこうはいかないですし、書面でうたっているだけで実態はできていない会社も多いですよ。
いい会社に出会えたので、ここでずっと頑張って続けていきたいと思っています。
電話だけでベストマッチングにつなげる難しさ
――待遇のほか、今までの会社と比べて、ご自身にとってのメリットはありますか?
仕事としてのやりがいが大きいです。店舗型とかホテヘルって、パネル写真があるからお客様の目線や対応を見れば、ある程度の好みがわかりますよね。だからその子や、似たような子を推せばいいんです。でも、デリヘルって電話だけでマッチングさせないといけないので、難しいんですよ。
――言われてみたら、そうですね。電話だと表情も読めないし、かなり難易度が高いですね。
全員がこと細かく要望を言ってくれるわけでもないし、お任せされたところで、全く好みと違う子を紹介したら次回はないでしょうしね。やはりうまく探りながら、一番合う子を紹介できるよう頑張っています。
――ちなみに今は何名在籍しているんですか?
もちろん、たまにしか出勤しない子もいますけど、在籍数でいうと100名弱ですね。
――電話だけで女の子を紹介するためには、約100名のキャストさん全員のことをきちんと把握する必要がありますよね。結構大変では。
いや、そこは全く問題ないです。一気に全員を覚えるわけでもないですから(笑)。
面接のときに話した内容はすぐに共有していますし、卒業までに稼ぎたい目標額などもスタッフ全員が把握しています。
――背景を含め知る、ということですね。
みんな違う目的、目標があり、キャラクターも違うので、あらゆる角度から理解を深めることで、紹介しやすくなります。
お客様は期待して電話をかけてきてくれています。その日出勤しているキャストさんの中で、最もその方の好みに合う子を紹介したいですからね。
前向きな子には、必ずいい流れがくる
――『池袋人妻城』で働いている方はやはり主婦が多いのですか? また、年齢層や属性なども教えてください。
主婦やシングルマザーの方も多いですし、もちろん未婚の方もいらっしゃいます。人妻店だからといって人妻しか採用しないと思われがちですが、そこは気にしなくて大丈夫です。年齢はかなり幅広いですね。20代半ば~50歳を越える方も在籍していますよ。
――採用基準はどのあたりを見ていますか?
基本的にどこかその人ならではの魅力があればいいと思っています。いろいろな個性を持った女性が在籍していると、そのぶん、誰かしらお客様に合う女性に出会える確立は高くなりますから。
あとは、当たり前のことですけど、目標を持っていて、やる気がある方ですね。これがないと、どんなに外見が優れていても続かないです。
――やはり人気が出そうだな、と思う子は、面接でも感じます?
真面目な子、というか一生懸命な子は人気が出ます。風俗って、顔やスタイルは本当に二の次。例えば、面接中にしっかり話しを聞いて、メモを取るような子はすぐに指名がつきますね。お客様にもきっと丁寧な接客をしているのだろうな、と思いますよ。やはり「引き寄せの法則」です。前向きな子には本当に、いいお客さんばかりがつくんですよね。
――「引き寄せの法則」で、何か具体的な事例はありましたか?
そうですね、以前指名も入らず、悩んでいた子がいました。自分の容姿に自信がなくて悲観的に物事を考えてしまう癖がありました。そこで、まずは「待ち合わせ場所に笑顔で行ってみよう」とアドバイス。実行してみたら、お互いリラックスできたようで。
最初はお客様も緊張しますからね。ホテルに向かうまでの道中を一緒に歩きながら、楽しく会話ができたうえに、さまざまなお客様のニーズが拾え、プレイも満足してもらえたようです。これをきっかけにその子は、驚くほど明るい雰囲気になったんです。
――笑顔が緊張感を解きほぐし、会話を生み、次の指名につながる、というわけですね。
当店は待ち合わせ型なので、緊張感が伝わると、お客様も余計緊張してしまいます。会話がないと、プレイもつまらないですし盛り上がるわけがないですよね。
お客様を楽しい気持ちにするのは、やはり笑顔なんです。容姿がたとえ自信がなくても、笑顔があれば大丈夫。あとは、精一杯お客様に喜んでもらおう、という気持ちがあれば、必ずそれは相手にも伝わりますから。
――最後にこちらのお店で働くうえでのメリットを教えていただけますか?
まずは池袋では珍しく、雑費は引かれません。ビルまるごと事務所というのも珍しいと思いますよ。待機は個室待機なのでプライバシーが守られます。さらにフロアごとに禁煙と喫煙がわかれているので、非喫煙者の方からは、服などにつくニオイを気にしなくていいと好評です。
あと、モアグループはデリヘル業界最大級のグループなので、集客力には自信があります。お得なグループのポイント制度があるので、いろいろな店舗をかけもちで利用するお客様が多いのも特徴です。
割引イベントも多いですが、割引前の価格からきちんとバックしますので、女の子側のデメリットは一切ありません。
――集客力はキャストさんにとっての生命線ですからね。
はい。そのために、いい写真を撮り、電話を鳴らすための施策を考えます。そして、かかってきたお客様に情報を正確に伝え、口調から電話の先の表情を察し、最高のマッチングを提供する。それが僕たちの仕事であり、やりがいです。今、稼げないと悩んでいたら、話しだけでも聞きにきていただきたいですね。
- 取材・文=みやねぇ(@mikke_story_myn)