プロフィール
西船人妻花壇/モアグループ
中澤
横浜市出身。前職ではGoogleストリートビューの撮影を行う会社にカメラマンとして入社。その後、撮影単価の価格競争によって会社の業績が悪化し、兼ねてから興味のあったポートレートを撮りたいと同店へ。日々キャストのプロフィール写真の撮影を任されている。趣味は最近購入したオールドレンズで風景を撮影すること。予想できないフィルム風の味が写真に出て楽しいのだとか。
このインタビューのポイント!
- 風景写真よりも人物を撮る楽しさ
- プロフィール写真はS字ラインが命!
- 女性の特色を引き出した写真で、稼ぎに繋げてあげたい
関東圏を中心に60店舗以上の直営店を運営する大手デリヘル・ハピネス畑グループ内でも、トップクラスの集客力を誇る『西船人妻花壇』。19歳~50代後半と幅広い年齢層の女性が活躍しており、総勢200名以上が在籍する大型店だ。
『みっけStory』では同店のキャスト・スタッフ取材を何度も行っているが、今回は初となる専属カメラマンがインタビューに登場。通常、風俗店では外部でフリーランスとして活躍中のカメラマンに業務委託するケースが多い。しかし、正社員として専属カメラマンをかかえられるのは、ハピネス畑グループならでは。お客様が最初に目にする大切なプロフィール写真は、女性がしっかり稼ぐための大切な入り口のひとつ。そんな重要な役割を担う専属カメラマン・中澤さんに、入社した経緯や、常駐として撮影するメリットを伺った。
風景写真よりも人物を撮る楽しさ
――中澤さんがカメラマンになった経歴を教えてください。
新卒では親が経営する会社に入社し、美容師さん相手にサロン用のパーマ・カラー剤を販売していました。でも、営業職を続けるうちに、手に職を持つ美容師さんがうらやましいと思い始めたんです。そこから、自分でも手に職をつけたいと思い立ち、昔から趣味でやっていたカメラを極めて生計を立てるため、Googleストリートビュー撮影を行う代理店にカメラマンとして入社しました。
――Googleストリートビューというと、住所で検索すると表示されるパノラマ風景写真ですか?
そうです。ただ僕が撮影していたのは町並みや風景の方ではなく、企業や飲食店等の店内写真ですね。撮影当初は充実した日々を送っていたのですが、次第に市場が膨らむうちに代理店の価格競争が始まり、撮影単価がどんどん下がっていってしまったんです。撮影の手間がとてもかかっていたことと、風景より人物撮影のほうが楽しかったので、業界にこだわらずにポートレートに集中できる業種を探して、ハピネス畑グループへ転職しました。
――ハピネス畑グループさんとしても、専属カメラマンの採用は初めてなんだそうですね。
僕もまだ入社して1カ月目なのですが、これからグループとしても撮影体制を整えていきたいと期待されました。そのため今は主に撮影とレタッチを担当しています。ただ、1日に200本以上電話がなる人気店なので、店舗スタッフさんが忙しいときはコンパニオンさんからの電話に対応したりしていますよ。
――具体的にはどのように撮影体制を整えようとされていますか?
人気店としてお客様を飽きさせないよう、毎月1回はプロフィール写真の更新を目指しています。入店が決まった女性や在籍コンパニオンさん含めて現在1日5人ほど、一人あたり大体1時間で100~150枚撮影を続けています。
――コンパニオンさんを撮影する際に、心がけていることはありますか?
入店直後の方はとても緊張されていますから、なるべく撮影現場の雰囲気を柔らかくしています。面接場所から隣のスタジオへ移動する際も僕から話しかけたり、撮影中はリアクションを大きめにして女性の気分が乗りやすいようにしたりですね。あとは今まで無音でスタジオ撮影をしていたようなのですが、音楽をかけてリラックスできるようにしています。
――色々と改善されているんですね。中澤さんからみて、どのような印象の女性を撮影されることが多いですか?
僕が今38歳なのですが、人妻店ということで同年代か少し上の年齢の女性を撮影しています。もちろん年下の女性もいますが、総じて言えるのは物腰が柔らかい女性が多いです。
これはコンパニオンさんだけでなく、内勤スタッフも人当たりがいいうえに女性スタッフも10名以上常勤しているためか、お店全体は風俗店っぽくないアットホームな雰囲気だなと入社して思いました。
プロフィール写真はS字ラインが命!
――プロフィール写真を撮る際に意識されていることはありますか?
通常写真を撮るときは、アングルが水平になることを意識します。でも風俗業界全般がそうなのですが、斜めに撮ったり、白飛びしてしまっているくらい明るく撮るので、基本の写真撮影とはまったく違いますね。
――風俗業界の写真は、通常と意識するポイントが異なるんですね。
はい。写真の見方も、一人がいいなと思うより、見た人全員がいいなと思う万人受けする写真を選ぶようにしています。たとえモデルさんの表情がよくても身バレしないようにモザイクをかけてしまいますし、撮影のときにホクロや傷、顔の特徴など女性が気になる箇所は必ずヒアリングしてご要望通りに修正しています。
――いい表情が撮れても、モザイクで隠してしまうのはカメラマンとしては残念な部分もあるんじゃないですか。
そうですね、写真の比率も業界独特だったりしますしね。ただ、一番見せたいのは胸やお尻なので。通常はピントを目に合わせて表情を撮りますが、女性が一番キレイに見える、胸、腰、太もものS字ラインがキレイに見えるポージングを追求しながら撮影しています。
お客様が最初に目にするのはコンパニオンさんの写真ですからね。ここのクオリティが低いと、女性の稼ぎも変わってきますから。
――お客様の入り口として重要ですよね。撮影を通じて、稼げる女性とそうでない女性の差はありますか?
見た目だけでなく、話しやすかったり、かわいらしい雰囲気をお持ちの女性は人気が出ますね。カメラマンもモデルさんの集中力が切れないようにテンポよく撮影を段取りすることが大切なのですが、いつの間にか撮影者側がもてなされているような気分になるんです。
――人気が出る方は普段から気遣いが違うんですね。被写体としても気遣いができない女性は撮りづらいのでしょうか?
気遣いよりも、意思疎通がしやすいかどうかですね。こちらの意志をすぐにくみ取れる方は、接客でも人気が出るようです。もちろん、伝える側もわかりやすく伝えるようにしていますが。あとは先ほどいったS字ラインが大切なので、体のかたい方や曲線が出にくい細すぎる女性は撮影が難しいですね。
――女性からするとぽっちゃり体型は気になるところですが、ふくよかな女性のほうが撮りやすいのですか?
写真って引き算よりも足し算することのほうが難しいんですよ。体が固いと曲線を出しにくいですし、やせ過ぎの方に修正でお肉を足すのは難しいですから。なので、そこまで体型にコンプレックスを持たれなくて大丈夫ですよ。
――S字ラインが大切となると、撮影時に下着姿になったりするかと思いますが、嫌がる女性もいらっしゃいますか?
10人に1人くらいですが、もちろんいます。ただ、嫌がるポーズや衣装では絶対に撮りませんのでご安心ください。お客様がお金を払って女性とお会いするのに、身内にタダで見られるのは嫌ですよね。基本的には「我慢して撮影に応じてくれている」と意識しています。そのうえでいい作品が撮れるよう考えて女性とは接しています。
女性の特色を引き出した写真で、稼ぎに繋げてあげたい
――カメラマン以外にもお店の仕事を担当されていますか?
基本的には撮影とレタッチだけです。ただ、お店は1日200件以上電話が鳴る忙しい店。そのため他のスタッフが電話対応できないときは、コンパニオンさんからの確認の電話などは自分も積極的に対応しています。あとはコンパニオンさんが仕事に向かわれるときは、スタッフ全員が立ってお見送りしていますね。そうすることで、コンパニオンさんも気持ちよく仕事に向かえますから。人手が足りないときは、送迎のお手伝いもしています。
――送迎ではどのあたりに行かれることが多いんですか?
車で送迎する際、駅から少し離れたホテルへの移動は5~10分で可能です。ただ、基本的には西船橋駅周辺の接客で、個室待機所から駅は徒歩1分。ホテルもすぐ近くですから、女性としても本当に通勤しやすいと思います。。
――アクセスの良さは抜群ですよね。今後はハピネス畑グループ全体の撮影も担当されるそうですが、女性がより稼げるような写真にするためにどんなことを意識されますか?
その女性の色を出していきたいですね。例えば、Mな女性であればその部分が引き出せるイメージで撮影したいです。店長からしたら今までのお店のコンセプトがあって、「もっとこうして撮ったほうがいい」というお店のカラーがあるかもしれません。でも、もしかしたら写真を変えたらより女性の指名が増えるかもしれないし、付くお客様の層も変わってきますよね。それでもっと稼げるのなら、専属カメラマンとしての意見は臆せずに提案していきたいですね。
――ただ写真を撮るだけでなく、その先の女性の売上や方針も考えられているんですね。
それで店長の意見のほうが正しいなら、もちろんすぐに撮り直して対応しますけどね。今後は胸を張って、「この写真なら稼げます」と数字でも結果を出していきたいですね。専属カメラマンの取り組みはグループとしても始まったばかりですが、モアグループトップの人気店としての自覚をもって、大切なプロフィール写真を手掛けていきたいです。その中で自分のカラーが出せていけたら最高です。
――中澤さんのカラー、楽しみですね!それでは最後に、今後カメラマンとしての目標はありますか?
風俗の写真は、通常の撮影手法が通じない変化球のやりがいがあります。店の写真と同様、自分の色を出せる写真を撮影していければと思っていますので、そのためにもより多くの女性を撮影していきたいですね。50歳くらいになったら田舎で暮らしながら、人や風景写真を撮る生活をしたいです。ただ、モデルさんの確保は、「この人を撮りたい!」と思って道端で声をかけても全員に断られるくらい難しいので、たくさんの女性が撮れる今の環境は本当に恵まれているんですけどね(笑)
- 取材・文=藤原リョウコ
- 撮影=AKIO