メンエス（メンズエステ）店の増え方は、留まることを知りません。筆者はメンエスができ始めた頃から知っていますが、まさかこんなに栄える業界になろうとは。初期には皆、「マンションの一室なんて怪し過ぎる。違法風俗でしょ。」「ダミー店で実際は系列の風俗店に回されるらしいよ。」なんて言ってたのですから。

今や、高収入バイトとして仕事を検討する女性も増えてきました。そこでよく質問されるのが「メンエスで稼げるなら、風俗エステで働く意味ってある？」という疑問です。この件については、メンエス出身、風俗エステ経験もあるミミちゃんが誰よりも詳しいです。

ミミ

いつも質問ばかりの私ですが、今日は反対に、皆さんの質問に答えます。キリッ。

メンエスと風俗エステはどう違うのか、仕事内容を比較

ドラゴン店長

メンエスと風俗エステの違いは、一言で言えば、健全かヌキありかだよね。

まずマッサージやエステと呼ばれるお店には、4種類あります。

美容エステサロン

美容エステサロン。大手ならTB○やエルセー○が有名ですし、小さなサロンも入れると無数にあります。痩身、脱毛、美顔（美肌）を主な施術内容としています。小顔矯正も人気です。ミュ○のように脱毛に特化したサロンもあります。【美容】目的のエステです。

リラクゼーションやマッサージ

リラクゼーションやマッサージ。街中で「ほぐし」「指圧」「アロママッサージ」などを行っているお店。一般的に私たちはマッサージ屋さんと呼びますが、正式名称は「リラクゼーションサロン」になるそうです。日本の正式な「マッサージ」は、柔道整復師や按摩の資格を持っている人の施術のみを指すんです。もちろん健全なマッサージです。

メンエス（メンズエステ）

メンエス。ワンルームマンションの個室などで、女性セラピストが施術します。ほとんどのお店はオイルマッサージを提供していて、男性客は前後に一人でシャワーを浴び紙パンツを履いて施術を受けます。性サービスはなし。

風俗エステ（性感回春マッサージ）

風俗エステ。アロマ、回春、性感、色々な名前が付いていますが、サービス内容は、簡単なマッサージをして、最後にハンドサービスで射精が基本です。「脱がない、舐めない、触られない」3ない店もありますし、お触り、フェラといったヘルスサービスもオプションで選べるお店もあります。

つまり、メンエスと風俗エステの違いは、「風俗サービスの有無」。もっとわかりやすく言えば、エッチなことをするかしないか、男性が射精していいか悪いかということになります。なので「脱ぎたくない」「触られたくないし触りたくない」「性サービスなしで稼ぎたい」という女性は、メンエスを選ぶという流れになります。だがしかし、実態は…

ミミ

高確率で、お客さんに触られたり、「抜いて」と頼まれます。断れますが、何が何でも風俗サービスを受けたい客率は高いし、断り切れなかったり指名のために、ある程度過剰をしている女性も少なくないです。

ミケ先生

風俗エステでも3ない店なら、触られないのに、何が何でもお触り…。それじゃ、結局メンエスも風俗エステも同じってこと？

メンエスの高収入は「ストレス代」と言えるかも

もちろん、本来のオイルマッサージと癒しというサービスのみで、問題なくしっかり稼げるメンエスセラピストさんもいます。が相当数の女の子は、ほぼ毎日接客するたびに、次のようなジレンマを抱えます。

• どこまでならできるか、どこまで我慢するか。しぶしぶ、服の上からなら…と言っても、結局「もうちょっとだけ」と、脱がせようとしたり服の中に手を入れてくる。
• 絶対したくないけど、それでは稼げない、指名が入らない。指名で埋まるセラピは、結局、過剰サービスやヌキで稼いでるのかな。
• しつこいお客さんや、不機嫌になるお客さんもいて、断るための攻防がストレス。どうすれば上手く断れるんだろう。

風俗の本強（本番強要）や過剰サービスを断るほうが、簡単です。何故なら、風俗であれば、少なくとも基本サービスは受けられるし射精もできるから。メンエスは密室で裸で【悶々とした状態】【あわよくばという下心】【もしかしたらというスリル】を楽しむ遊びなので、どうしてもムラムラを我慢できなくなりがちです。

ミケ先生

メンエスってある意味「男性の下心」を利用する商売なのね。キャバクラやホステス的な要素が、風俗よりあると思う。

ドラゴン店長

皆が皆、見た目だけ、トークや雰囲気だけで、大多数のお客さんを満足させられるわけではないしね。

メンエスには接客以外の業務もある

メンエスは、使ったお部屋の掃除、備品の補充、清算などプラスアルファの仕事もあります。お店によっては、毎回の施術で出る汚れたタオル類の洗濯も、セラピストの仕事です。今は「お客様は低価格・セラピストは（風俗並みの）高収入」を謳うメンエスも多いので、業者を使わず、セラピストが接客の合間に洗濯するお店のほうが多数派です。

なので、実際の待機時間+1時間くらいは拘束されます。大した仕事ではないけれど、風俗店のように接客と写メ日記以外は全部、スタッフがやってくれるわけではないことは覚えておきましょう。また、風俗店同様、メンエスもTwitterでの集客に力を入れているお店が増えています。営業用アカウントを作って集客するのも、セラピストの仕事の一つです。

ミミ

1回の施術で、お客さんが体を拭くのに2枚、足ふきに1枚、マットレスに敷くタオルや体にかけるのに3枚～、バスタオルを使います。お客さんが続くと,洗濯機や乾燥器から溢れて焦ります。

メンエスと風俗エステ、お給料を比較

さて最も大事なお給料についてはどうでしょう。これはお店にもよりますが、平均して、メンエスの90分のお給料バックと風俗エステの60分のお給料バックが同じくらいです。それぞれのお給料バックを見てみましょう。

【メンエスのお給料バック】

• 60分5000円
• 90分7000円
• 120分9000円
• 150分11000円
• 180分13000円
• 本指名料2000円

【風俗エステのお給料バック】

• 60分7000円
• 75分9000円
• 90分11000円
• 120分13000円
• 150分15000円
• 180分17000円
• 本指名料2000円

メンエスで最も多いコースが、90分または120分になります。風俗エステだと90分が多いです。1本あたりのお給料バックが、メンエスの場合風俗エステの2/3くらいになるので、同じ長さの出勤時間なら日給も2/3くらいになると考えるべきです。

ミミ

風俗エステは有料オプションがあるお店も少なくないので、オプションで稼げます。ランキング上位の女の子にはプレミア料金が加算されるシステムになっているお店も、風俗のほうが圧倒的に多いです。

ドラゴン店長

メンエスでオプションって言うと、ルール違反を意味する裏オプのことになっちゃうもんなあ。

メンエスの待機スタイルは出勤から退出まで一人

風俗エステは、ホテヘルタイプまたはデリヘルタイプのお店がほとんどです。中には個室待機のお店もありますが、集団待機が基本です。スタッフや他の女性と色々話すことで、ストレス解消にはなります。悩みも相談しやすいです。反対に、人間関係がわずらわしく、できれば誰とも会いたくないという人にはストレスの原因になるかもしれません。

一方、メンエスは基本的に、マンションのワンルームが待機兼プレイルームになります。なので出勤してから退出するまで、お客さんと会う以外は一人で部屋の中で過ごします。洗濯や次のお仕事の準備をしたら、周りの目がないので待機中は自由気ままです。気楽で最高という人もいるでしょう。

仕事中はランジェリーや露出度の高い制服を着ていることが多く、またいつ仕事が入るかわかりません。なので、ずっと薄暗い部屋でひとり待機することになります。ソープランドなどもそうですが、この待機スタイル、病む人は病みます。頑張ってレギュラー出勤やロング出勤するセラピストの場合、下手すると週5-6日、あるいは丸一日この状態です。

ミミ

メンエスのお部屋自体はキレイで、最初は気楽でいいなと思ったんですが、私は病みました。他の女の子とお話できる待機スタイルのほうがいいです。

ミケ先生

私は個室待機もいいなあ。汚れたらゆっくりシャワーも浴びれそうだし、マットレスがあるならピラティスもできるし。

ドラゴン店長

自分にどちらが合うかわからない人は、両方、経験してみるのがいいかもしれないね。

メンエスと風俗エステの客層の差

これもお店のコンセプトや女性のキャラによります。ただし一般論として「安いお店には、お金に余裕のない人が集まる」のは事実です。「風俗より安いメンエスで、あわよくば抜きたい」という男性がかなり多いので、「エッチなサービスなしで風俗並みに稼げる」と期待して始めた女性ほど、ストレスが大きいです。

そしてお客さんが女性に求めている特徴も、メンエスと風俗エステでは異なります。メンエスのほうが「風俗でない」「ヌキがない」という理由で、容姿、マッサージ技術、会話力、癒し（恋人ムードの接客）はより高いレベルが求められる傾向があります。

ミケ先生

メンエスは風俗サービスではないので拒否できるって言っても、毎回拒否するのもストレスじゃない。拒否しても稼げるだけのセールスポイントがあればいいけど。

ドラゴン店長

多くの男は、キャバクラに行こうがメンエスに行こうが、結局同じような下心を持ってるからねえ。

ミミ

メンエスのほうが安いのに、風俗と同じ、またはそれ以上求められてもと思い辞めました。メンエスが合う、風俗エステは無理っていう子もいますから、自分にどちらが合うかを知ることが大切ですね。